2013年3月3日日曜日

あっちの色がいい。

 この一年ほど、ほとんどの時間をT3に乗っている。
 こういうのは堕落するなぁ、とつくづく思う。

 金に飽かせて高価なリグやモジュールを使えば、ミッションをこなすのはとても安全になる。
 Tengu など、シールドハードナをひとつ組み替えれば、それぞれの属性に対して1000 程度のDPS にも耐えられる。

 そのため Tank 役をしていた真雪の Rattle Snake は、今やもっぱらダメージ/援護射撃艦になっていて、危なくなるとMJD(Micro Jump Drive:艦首方向100km 先へ短距離ワープするモジュール。3min.のクールダウンがあるが、BSの一時退避に最適な装置)によって「常に最前線から離脱する」という方法をとっている。

 しかし、Caldari 生まれで Caldari に育ち、Caldari のスクールを卒業してから Amarr に渡り、レーザタレットとアーマリペアに専心して Minmatar の荒波に揉まれた私にとって、Active Shield は「いちばん心もとない防御法」のひとつだった。
 キャパシタが大食いのため、他の装備とあわせた操作は必然的に煩雑になる。
 適切なキャパシタ/HPの残量管理を行い、モジュールを間違いなく動作/停止させる必要がある。

 全体の布陣からの戦略設定とマーキング/ターゲットの選択/ターゲッティングと攻撃。
 近接攻撃を好む私にとって、これだけで非常に忙しい。

 敵艦のサイズ、グループの密度、距離や速度によって、戦術機動の選択(たいていは停止か Orbit か Keep Range になる)を行う。
 ブラスタであれば、戦闘中に弾薬の変更だけでなく、トラッキングコンピュータのスクリプト差し替えも行う。
 距離が十分にある場合は速度差によって艦船サイズごとにグループが分散するので、接近してくる小型艦を Null 弾で射止め、至近距離に近接した小型艦やドロンはT1(もしくはFac)弾で、中型/大型艦は Void 弾で片付ける。

 攻撃の補助としてT2ドロンを使うか、デコイとしてT1ドロンを使うかの判断も、ブラスタ艦では重要だ。
 このうえ機動系でMWDを使用しながら、キャパシタとシールド残量も確認しなきゃなんて、考えたくもない。
(もっとも Active Shield ブラスタ艦なんて Fitを組んで乗る人も少ないだろうけれど)

 そこでT3の「お手軽らくちんFit」となる(もちろんコストもそれなりに掛かっている)わけだけれど、Active Shield で、キャパシタモジュールはリグ以外いっさいなしに、MWDもブースタも常時起動しっぱなし、なんていうのが当たり前になってしまったら、それは操縦のプレイヤスキルもガタ落ちになるのが必然だ。

 そんな危惧をおぼえると、私はDDに乗ってL3ミッションに出向くのだけれど。



 このまま堕落してはいけない、たまには新しい船に乗ろうと思い、かつてスキルを上げていた Command Ship に目をつけた。
 BCベースのT2艦。防御ボーナスもさることながら、攻撃に特化した Field Command Ship と、フリートボーナスに特化した Fleet Command Ship。

 いくつか見ていたのだけれど、どうしても悪い癖が出てしまう。
 つまり、Blaster 艦に乗りたくなるのだ。

 そうなるとやっぱり、私の大好きな CreoDron 社が開発した Eos
(Drone スキルは相変わらずイマヒトツな私ですが、CreoDron 社は好きです)
 それとも Duvolle Laboratories の開発した Astarte

 いやいやいや。
 たしかに、7門ものブラスタを搭載できる Astarte は、Drone を使用しなくても900を超えるDPSを叩き出すことが可能です。
(私が Vindicator に乗った場合のDPSは、やっと 1100を超える程度なので海賊艦には乗らないほうがよさそうです(苦笑))

 しかし、BC以上のブラスタ艦は「あんまり防御が硬くない」だけではなく「あんまり速度が出ない」上に「船体が大きいので被弾しやすい」という危険がいつも隣り合わせです。
 これは怖い。

 では、見た目で勝負。ここはひとつ防御力にも目を向けつつ、かつて Wiki を見るときに重視していた「L5ミッションソロ可能」も重要点として考えよう。
 と思っていると当然目に付くのが NightHawk
(機体画像のあるJP-Wikiのページはこちら

 美しいですね。
 「のぺ~」としていて「塗装とか、面倒だもんね」「どうせシールドのエナジフィールドで可視拡散光が大幅に乱れちゃうから、船体色なんかどうでもいいもんね」「武器を撃てれば見た目とかどうでもいいもんね」「塗装すると高くつくから保護コーティングだけでいいもんね」といった、よくいえば質実剛健、悪く言えば「もんね主義」という Caldari らしい哲学を貫徹し続ける T1Ship からは想像もつかない、特殊部隊のように精悍かつ力強い Kaalakiota(※後述)Black に、Kaalakiota のロゴをそのまま身にまとったような、鮮やかな紅のライン。
 こんな素敵な船に乗れるスキルがあるならば、乗りたくないなどと言う人が果たしているでしょうか。いえ、いるはずがありません。(反語)

 ただし、惜しむらくはその武装。
 Ship Bonus を見ると分かるのだけれど、HM(Heavy Missile)ほぼ一択。そのうえ、HMの飛行速度や航続時間ボーナスはないので、飛距離はそれほどでもありません。
 その上、この NightHawk、タレットは1門しか装備できません

 こんなときの強い味方、艦船Fitシミュレータ「EFT」を使ってあれこれ調べてみると、Fleet Command Ship、Valture のほうが、防御も攻撃力も高くできるということが分かりました。
(ええ、ええ。もちろん、武装はブラスタ&HAM(Heavy Assault Missile)。近接戦仕様です!)

 もちろん、Tengu のほう速くて小さくて有利なので比較してはいけないのですが、それでもMサイズ Void弾(※後述)の Opt.Range(有効射程)が6km以上になるのはちょっとすごいです。
 ディベロッパが Ishukone(※後述)なのは片目をつむるとして、DPSも(それなりに)私好みの数値が出てきました。




 というわけで、実際にマーケットで探してみたところ……。
 こんな外観らしい。

 ……あれ?
 なんですかこれ。
 日陰者感が半端ではありませんよ?

 前半分だけステーションの陰に隠れちゃったとか、そういうことではありません。
 グラデーション塗装ですよ、グラデーション塗装!

 オールドアースの2Dギャグアニメーション「ちびまる子ちゃん」で、登場人物にショッキングな現象が起こったときの顔にかかる、翳りの表現そのままです。
(参考画像:http://www.dream-plaza.co.jp/chibimaruko/wp-content/themes/chibimaruko_1_2/images/chara_noguchi.gif

 まさに「くわしく調べてみれば……。」という気持ちになったのはいうまでもありません。


 ああ……。
 なんと不遇なのだろう。
 カルダリで唯一私が好きな Kaalakiota の艦船はダメージ重視ではないミサイル艦で、ブラスタ/ミサイルを装備できる(と素直に喜んでいた)Ishukone の船は(同じモデルの船なのに)こんなにもダサいなんて。

 誰か、塗装だけ Kaalakiota カラーに塗りなおしてくれないものかしら。






(※ Kaalakiota:
 Caldari の8大企業のひとつ。総合企業として一般工業製品から不動産までをも取り扱い、ミサイルをはじめとした軍需産業についても古くからの歴史を持っている。
 8大企業でも屈指の規模と権力を持つ)


(※Void弾:
 ブラスタ用T2弾薬。タレットの射出機構かかる負荷を軽減するためか、トラッキング性能が75%になるペナルティがある。
 しかし Antimattar弾をはるかに上回る有効射程(Opt.Range)とFac弾薬を超える大きなダメージを持つため、とくに自艦よりも大きな対象には絶大な効果を発揮する。
 Opt.Range が上昇した一方 Falloff Range は低下するため、戦術距離は必然的により近くなる。
 ブラスタの真髄ともいえるその能力は、多くのブラスタユーザの心をつかんで離さない)


(※Null弾:
 ブラスタ用T2弾薬。射出機構にかかる負荷軽減のためか、トラッキング性能が75%になるペナルティがある。
 ダメージは T1 Antimattar弾にも及ばないものの、最長射程は Ion弾薬を使った場合を軽く超え、威力はその倍以上にもなる。
 Void弾同様、適切な場面で使用すれば、圧倒的な能力を発揮する)


(※Antimattar弾、Ion弾、Fac弾:
 短射程だが、高威力を突き詰めたものが Antimattar弾。
 低威力だが、長射程に特化したものが Ion弾。
 Fac弾は、各種軍用弾薬のこと)


(※ Ishukone:
 Caldari 8大企業のひとつ。昔は名も知れない弱小企業であったが、この一世紀ほどでハイテク機器をはじめとした最先端企業として台頭し、広くその名を馳せることになった。
 そうした背景には、かの Jovian(Jove人)との強い繋がりがあるらしいのだが、詳細は不明。
 ちなみに Ishukone は宇宙に名だたる大手メディア企業、The SCOPE の筆頭株主である)

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