2012年7月23日月曜日

またつまらぬものをかってしまった。

  次元大介です。
  ちがいます。如月つららです。



  マーケットを読み間違えて(ヌーケットと読んでしまった、とか、アーケットに見えた、ということではなく)、いらないものを買い込んでしまった。
  交易をする者なら、一度は経験するのではないだろうか。

  私も先日、何の気なしに Complex 品(探索サイトの奥深くに眠っているロストテクノロジの結晶)のMWDを眺めていた。
  普段使っているのは、そのへんで拾ったT1、Meta レベルが2とか3の安物だ。
  売ってもたいしたお金にならないから、溶かして材料にしたり、新しい艦船を作ったときに組み付けるのに利用している。

  ときどき眺めるのだ。
「ああ、いつかこんな高価なMWDを私も装備する日が来るのかしら」と。



  ところが、コントラクトとマーケットの両方を眺めて、その差額に驚いた。
  800mil 程度の Sell オーダが出ており、買いもそれに近い金額で出ている(ようにそのときは見えた)(気がした)。
  これはマーケットのお話。

  コントラクトは、最安値が 400mil 程度。
  これは、コントラクトで買い付けをして Buy オーダを出しているバイヤに売るだけで 400mil の上がり……。

  ええ。ええ。
  ほくそえみましたとも!(勝手に騙されているとは気が付かずに)

  さっそく、シャトルよりも速度の出る高速仕様のFG(ちなみにT1)に乗り換えて、コントラクトの発行地へ。
  Region に入るや、われ先にとコントラクトを受領し、支払いをしました。

  ……ええ。
  支払っちゃいました。

  結果は先に述べたとおり。
  小数点を読み違えていました。
  買い注文は0が3つ足りなかったんです。

  ああ。
  また無駄なものを買ってしまったんだ。

  どうしよう。
  超高価な不良在庫です。

  5秒考えて自分で使ってみることにしました。
  でも、こわい。
  こんな高価なモジュールを積んで飛ぶのは、やっぱり怖いです。
  私がいるのは Minmatar。
  自由を謳歌する解放の国、と言えば聞こえはいいですが、そこは魑魅魍魎の巣窟、一足裏通りに踏み込んだだけで、何をされるか分かったものではありません。
  先日のように「カルダリ人は国に帰れ!」と Local で叫ぶような血気盛んな人たちが、いつ襲いかかってくるとも限らないわけです。

  私も真雪も Gallente 艦に乗ってるのに。
  ミサイルはあんまり得意じゃないし、ブラスタ使いなのに。
  Caldari そんなに好きじゃないから家出してるのに。
  Minmatar そんなに嫌いじゃないのに。
  そりゃ、以前は Amarr 艦にも乗ってたし、Amarr 人の知り合いには「Minmatar人はちょっと毛の少ない野蛮な家畜だ」と言う人もいるし、「Minmatar の船は竹とベニヤと木工ボンドで出来てる(もちろん火災に弱い)」なんて冗談を言うこともあるけどさ、でもさ、私はそんなこと思ってないしさ(ぶつぶつ)……



  とにかく。
  怖くて使いたくないのは事実ですが、使わなければ売るしかありません。
  800mil で Sell オーダを出して、果たして売れるかどうかもわかりません。(それは高いよ!)

  いつまでも(20秒くらいですが)悩んでいても仕方ないので、装備して、ステーションを出ました。

  高いだけあって、けっこういいものです。
  そりゃあT1モジュールとはケタが違いますよねー、という感じ。

  でも、どうしよう。
  このまま装備していても、ただただ高価な飾りでしかないんですよね。
  もちろん、使い勝手は格段によくなりました。
  すべてのモジュールをアクティブにしていても、キャパシタは安定していますから。

  ただ、MWDって必要なときにスイッチを切り替えるものだと、私は思っています。
  ミッションであれば、大量に被弾する状況においては一気に加速して、すぐにスイッチを切ることが適切です。
  そうしないと、増幅された機体信号サイズのせいで被弾ダメージが格段に上がってしまいます。

  もちろん、増幅される信号サイズも一般品よりは少なくなっていますが、それでも状況に応じて On/Off を切り替える必要は変わらないと思うのです。
  
  After Burner と異なり、Complex 品だからといって、より速くなるわけでもありません。
  Fit を貼って人に見せるときに、ちょっと自慢になるくらいです。

  私にしてみると
「他はいいもの使ってるのに、MWDだけT1……ププ(^m^)」
  というのが茶目っ気があっていいかな、って思うのです。

  やっぱり売ってしまおうか、売るとしたらいくらがいいか、しばらく悩んでみましょうか。


  ちなみに、普段使っているのは、

  Y-T8 Overcharged Hydrocarbon I Microwarpdrive(多分、今は名称が変わっています)
  http://wiki.eveonline.com/en/wiki/Y-T8_Overcharged_Hydrocarbon_I_Microwarpdrive

  今回買ってしまったのは、

  Corelum_A-Type_10MN_MicroWarpdrive
  http://wiki.eveonline.com/en/wiki/Corelum_A-Type_10MN_MicroWarpdrive

  やっぱり、人にFitを見せることを考えると、T1品のほうが、可愛げがあっていいですよ。うん。

2012年7月17日火曜日

HASを開発しながら


  WHからも生還して、Minmatar 拠点でのT2開発/生産を再開した。
  今回は、初のT2CLの開発を行った。
  結果としては、4枚のBPCから開発を行って、HAS一枚が成功した。

  今回開発を行ったのは、Amarr の誇る防御艦 Maller(http://wiki.eveonline.com/en/wiki/Maller)。

  T2開発での選択肢は、
  Warp妨害艦(HID:Heavy Interdictor)Devoter(http://wiki.eveonline.com/en/wiki/Devoter)、
  そして攻撃力を強化した強襲艦(HAS:Heavy Assault Ship)Sacrilege(http://wiki.eveonline.com/en/wiki/Sacrilege)。
  ためしに両方作ってみようと思っている。



  EVElopedia の画像は相変わらず旧来の、愛らしい丸っこいカタチですが、現在のゲーム上のモデルは精悍です。
  また、HAS Sacrilege は Amarr 艦では数少ない Missile 攻撃を得意とする船であることも魅力です。

  HIDは、未だに乗ったことがありません(High Sec で使う船ではなさそうなので)が、HASは大好きな船です。
  とくにこの Sacrilege は、私のHASデビューを果たした船なので、思い入れも深いです。

  以前のPOSTでも、Armor 艦がいかに Exp 属性に弱いかについて、たびたび記述しています。
  特に Amarr 艦乗りにとって、NPC海賊 Angel は、攻撃/防御ともに最悪の相性です。
(Angel は、Exp 属性が弱点で、Exp 属性の攻撃をしてくるのに対して、主なT1 Amarr艦は EM/Therm 属性のレーザが主な武装で、Exp 属性に弱い Armor 防御が中心です)

  T2になると一転、急に Exp 属性に対しての防御力が高くなるのですが、同じ Amarr の HASでも、Zealot(http://wiki.eveonline.com/en/wiki/Zealot)は、当たり前のようにレーザのボーナスしかありません。
  対 Angel で、たびたび船を落としている私としては、Exp 属性で攻撃したかった、というわけです。



  すでに ME(余剰消費資材を軽減する研究)を済ませた BPO を持ち歩き用にコピーしている段階なので、終了次第T1の生産を開始しようかな、と思っています。
  Amarr の HASはミッションの場合、Minmatar で最大の効果を発揮します。
(ただし、NPC海賊 Mercenary には弱い)



  ところで、今回は T2BPCの Max Run について書いてみようかと思います。
  誰にも頼まれていない上、唐突な思いつきなのですが、実際に開発を始めるとそれぞれのBPOをどのように Copy するべきなのか、最初は戸惑うものなのです。
  もちろん、私のように情報なしで実践しながらそれを覚えるのもひとつの方法なのですが……。

  まず、T2開発の初歩である Drone と弾薬について。
  Drone と 弾薬は、デクリプタを使わない場合、MaxRun 10 が上限です。
  このときの MaxRun は、BPC の Run 数に依存しますので、一枚の Copy に設定できる最大数で Copy を作るのが望ましいです。

  これはほとんどのT2モジュールも同様です。
  つまり、ほとんどのT2BPCは、MaxRun の Copy を使用して開発すると、10 Run になります。

  T1生産しか経験したことのない人は、弾薬について(100x10 で 1000発しか作れないの?)と思うかもしれませんが、安心してください。
  T2弾薬は、基本的に 1Run で 5000発生産できます。



  さて、ではT2Ship の BPC はどうでしょうか。
  実は、MaxRun の BPCを利用しても、T2BPCの Run数は 1です。
  固定です。
  1に固定です。
  常に1に固定です。
  どんなに時間をかけて MaxRun の Copy を作っても、1に固定です。

  そのため、開発用の艦船BPCは、1Run で 20枚作ればよいということになります。

  私の Corp では、メンバの方に(スキルなしでも1ロットは使えるので)Copy を依頼することも多いのですが、このときの Run数 の指定は、上記のようにモノによって分ける必要があるというわけです。



  Maller 以外のCLも、まもなく ME が終わるので、順次T2を開発したいなぁ、と思っています。

2012年7月11日水曜日

島は奪われたり奪われなかったり

  結局、奪われたんですけれどね。



  WH生活を少人数で穴居人のごとくエンジョイしていた私たちだったのですが、POSを破壊され、撤退を余儀なくされました。

  ある日、いつものようにログインしたら、POSが Reinforce モードになっていたわけで。
(※Reinforce モードとは、POSなどのシールドが30%を割り、なおかつストロンチウムという資材が保管されている場合にそれを消費して発動する、一定期間の無敵状態をいいます。
  破壊はできなくなりますが、施設のほとんどに対するアクセスもできないので、この間に進退決定やそれに伴う資材搬入出、人員確保を行うことができます。)

「ああ、とうとうこの日が来たか。思ったより早かったな」
  と、しみじみ思いました(遠い目)。
  Reinforce 解除まで48時間ほどあったので、手近な船だけでも回収して帰ろうと思っていました。
  研究しているBPOはこうした危険を考慮して、高くてもCL程度のものだけで、そのまま放置しても問題ありません。
  搬入資材や艦船も、そんなに高価なものは持ち込みませんでした。
  Logistic 艦(シールドやアーマの修復に対して、高い性能を持つ艦船)に乗れるのは、おそらく私を含めても社内では2~3人程度ですから。



  ところが、翌日になってみたら、NACHO の Akira さんをはじめ、数人の方が協力してくださる話になっていました。
  WH在住の、おしゃべりなメンバを詰問した(あんたねー、まさかと思うけど、余計なことをぽろっと話して助力を求めるようなことしたんじゃないでしょうね?)ところ、WHの穴が見当たらないと騒いでいたら話の流れでそうなったらしいです。

  そこまでの危険を冒してまで守るべきかは迷ったのですが、なくなってしまうのは確かに痛手です。
  お言葉に甘えてPOS修理のお手伝いをしていただき、私たちはその護衛をすることになりました。

  Reinforce 解除になるのは日本時間の0時過ぎ。
  私もログインして今まで使う機会もなかった Gallente の Stealth Bomber(通称:死んだ蛾)を搬入しました。

  協力してくださる方を誘導するのは、他のメンバにお願いしました。

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  この Stealth Bomber、実はASの使い勝手に気をよくして、がんばってスキルを取ってL3ミッションで使ってみたことがあります。
  EFTでの数値はまずまずだったのです。
  ええ、ええ。
  そりゃひどいものでしたよ。
  お金とスキルに余裕のある方は、ぜひミッションにトライしてみてください。
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  順調に Shield は回復、午前3時過ぎの睡魔もおしゃべりしながら乗り切り、むしろ心地よいくらいでした。

  そして、回復もまもなく終わる頃になって、最初のときと同じ襲撃者がやってきました。
  Tengu をはじめとしたT3やらBSやら、複数艦による波状攻撃を仕掛けてくるのですが、こちらは装備も人数も不十分で、応戦することすらろくにできない状況です。

  死んだ蛾の Bomb でダメージを与えても致命傷を与えるには至らず、Naga の超遠距離狙撃も Tengu の防御力の前にはたいしたダメージを与えられません。
  POSに残された武装も破壊され、Offline になっているものを逐次 Online にして時間を稼ぎ、逃げ道の確保を開始しますが、System 内に存在しているWHはすべて Bubble(Warp Disruption Field)によってふさがれています。
  POSになす術もなく閉じ込められた状態になってしまいました。

(※Warp Disruption Field とは、Sec Lv 0.0 以下で使用可能な、ワープ妨害フィールド発生装置のこと。
  妨害強度は100で、実質、一度入ったら逃げる術がなくなってしまいます。
  外見がシャボン玉のように見えることから、Bubble の通称が付いたようですが、その凶暴さと絶望感は計り知れません。)

  ついにはPOSにも Bubble を展開されてしまいました。

  ただ、直前に指示があり、真雪を残して全員POSから離脱することができました。
  真雪は、引き続き Sentry Gun の Online とコントロールを行って、時間を稼ぎます。

  私はその間、脱出ルートの最有力候補である WH の周辺を、ただただ見張っていました。
  Bubble が途切れる隙を狙って、離脱するのが狙いです。

  POSから離脱したメンバは、SS(Safety Spot)を転々としながら、策を練り、あるいは Probing で可能な限り様子を確認しているようでした。



  肉体的にも限界に近い状態で、精神的にも極度の緊張にさらされ、絶望的な時間を長く過ごしました。
  私と真雪以外の人がPOSを離れてSSめぐりを開始してからも、数十分は経過したと思います。

  不意に。
  敵集団が撤退を開始しました。
  Bubble も解除され、POSを攻撃していた敵艦も、次々に去ってゆきます。

  私たちがログオフしたと思ったのか、別の逃げ道から逃げたと勘違いしてくれたのか、とにかく撤退するチャンスが突然めぐってきたのです。

  全艦いっせいに、ついさっきまで Bubble が仕掛けられていたWHへ飛び込み、Lowのゲートからゲートへと飛び続けました。
  POSの Bubble も解除され、真雪も(POSと運命を共にする気はなかったようで)無事にWHを飛び越えることができました。



  最終的にPOSは奪われ、持ち込んでいただいた Logistic 艦(回復特化型の艦船)をはじめ収容資材の多くは失われましたが、BPOをはじめとした回収の容易な資材は無事に回収し、誰一人として Pod を破壊されるようなことはありませんでした。

  協力してくださった NACHO の方には船代をお返しすることさえできない有様になってしまっていて、とても申し訳ない気持ちですが、損失はできるかぎり抑えることができました。
(きっと借りは返すからね!)(襲撃した人たちには返り討ちに遭うと思うので仕返ししないですが)
  なによりPOSの建設から運営、防衛と撤退のオペレーションまでを経験できたことは、本当にスペシャルなことだったと思います。

  もっとも実際の指揮はすべて Akira さんにお任せしっぱなして、私は初めての事態におろおろしっぱなしで指示に従うしかできず、今思えば情けないことこの上ありませんでした。

  この場を借りて(そしてずいぶん期間が空いてしまいましたが)NACHO から協力に駆けつけてくださった3名の方々(あえてお名前は公表いたしませんが、お名前もご恩も決して忘れていません)には、改めてお礼の気持ちを申し上げます。
本当にありがとうございました。
(T2弾薬ならいつでも作って届けますからね!)



  なにより、絶望的な状況下に気圧されて、すっかり諦めはじめていた私に「つららさん、大丈夫だから。ちゃんとみんなを逃げられるようにするから」と励ましてくださって、そのうえ本当に脱出を実現してくださった Akira さん。
  私一人では、あの状況下で諦めることなく、脱出を成功させることは絶対にできなかったと思います。
  あの言葉が、最後まで私を支えてくれました。
  心から、敬意と感謝を表します。
  ありがとうございました。





<後日談>
  WHにあるメンバの Alt が残って再構築の隙を窺っていたのですが、彼はある日あっさり再襲撃に遭い、PODでSSを巡回する羽目に……(笑)。
  ええ、自殺して帰ってきましたよ(^m^)

  その後、FS社のメンバは High Sec での活動に復帰。
  採掘イベントを開催したら、WHのときよりも大きな反響で多くのメンバが参加してくださったりして、主催者に軽く嫉妬しましたw

  私と真雪は、Minmatar の Local で「Caldarian は国に帰れ! ここはお前らの来る場所じゃない!」とか英語で罵られつつも、ミッション業務と残骸回収、それを利用した生産と開発に専念しています。
  以前は雑用しかしていなかった真雪ですが、最近はシールド防御の Myrmidon に乗って、Tank 役をしたりしています。

  POSについては、ちょっと懲りていて、今は何も考えていません。
  Low までちょっと飛べば、MEくらいなら3日待ちの場所もけっこうありますからね。
  誰かが Carrier でも乗るようになったら(あるいは私が作りたくなったら)また挑戦してみようかしら。