Flat Sleeper を設立して、もう4年になる。
先日、ある Corp メンバに教えていただいて気が付いた。
当初、真雪のための脱税Corpだったはずが、今では立派な小規模Corpになった。
Office は 4大Facにあるし、戦争も経験し(て逃げ回ったり、退避専用Corpを作ったりし)た。
WHに移住したり、そこを襲撃されたりもした。
Corpから一時的に離脱し、Nullでの生活もした。
サルベ泥棒はもちろん、トラクタユニット襲撃犯にも慣れた。
スクールを卒業してから、およそ5年。
信じられない。
Podを破壊され、スキルクローンに情報転写されたことも一度はあるが、飽きもしないでPvEコンテンツを楽しんでいる。
そう。今でも。
たしかにカルダリのエージェントどもといったら、カタブツで食えない人間が多いとつくづく思う。
自由を満喫できるガレンテは、しかしときどき、私が Caldarian であることを痛烈に思い出させる。
ひとたびステーションの一般居住区に迷い込んだりしようものなら(パイロットスーツやARシステムのおかげで)Podパイロットであることが最後の砦のように守ってはくれるものの、それでも私がよそ者(しかも、Gallentian の歴史上、自らこの地を去っていった身勝手な出奔者)であることは隠しようがない。
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※ARシステム(Augmented Reality System:拡張現実システム)
Podパイロットならおなじみ、現実世界に対して、各種情報の同時参照を可能にするシステム。
神経接続プラグを通しての情報入出力の他、人工網膜に直接情報を投影するなどのシステムも有名なところだ。
私たちはある程度のIDをいつでも互いに参照できるようにすることで、お互いの安全性(あるいは危険性)を確認することができる。
たとえば私が Gallente を歩くことも、非合法な行いではないのだと。
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Pod の溶液に浸っている時は、いつも孤独だ。
いくら Fleet を組んでいる最中であっても、私と繋がっているのは、神経伝達ケーブルだけ。
その孤独が溶液となって私を包み、守ってくれているとさえ、私は思う。
でも、一般居住区にいるときに感じる孤独は、わたしを守ってはくれない。
ちくちくと、刺すように、私に辛辣な思いをさせる。
Pod の中で艦載コンピュータに繋がっていると安心する私は、すでにこの人間の身体を必要とはしていないのかもしれない。
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さて、今日こそはクールに決めてみましたよ!(おい)
今回もアップデートがあり、とうとう Minmatar 製の T3 Destroyer が追加されました。
市場にはすでに(Amarr のそれが出た頃に比べると適正な価格で)出回っていて、スキルを上げるのが間に合わない感じです。
Amarr の Tactical Destroyer のスキルも上げたのですが、どうも乗る気になりません。
いえ、かっこいいんですよ。そりゃもちろん。
でも私、Gallente製の T3 Destroyer が出るのを、待っているんです。
だってだってアータ、Gallente製といったら、武装はブラスタ/ドロンに決まっているじゃないですか。
(冒頭にもあるとおり、私は Gallente の敵対国家である Caldari の生まれです)
なんてひそかな私の目論見などは放っておいて、今回はブラスタ使いのための、ちょっとしたおせっかい講座を急遽開くことにいたしました。
自分でいろいろ(主に船を)落としながら経験していきたい。というあなたは、回れ右して「ひさしぶりのGallente。」 などをお読みいただくのもよいかと思います。
○ブラスタ使いになるにはどうすればいいのか
ブラスタのスキルを覚えて、ブラスタを船にFitして弾薬を装填し、適当に目標に近づいて、発射してみましょう。
プラズマ化した Hybrid Charge は、うまくすれば対象に Kin/Therm のダメージを与えます。
そう。みなさんもご存じのとおり、これだけです。
でも、ブラスタの戦闘をPvEで行うには、相応のリスクがつきものです。
実際に上記の通りのことをしようと思っても、たいていはダメージが計上されないか、それ以前に消し炭になっていることでしょう。
なぜならば、敵の群れの中に単身飛び込んで接近戦をしなくてはならないからです。
安全なPvEの基本は、遠距離からの引き撃ちです。
一番近い距離にいる敵から、自分の得意とする距離を保ち続ければ(そしてすべての敵に対してより高速で、すべての敵に対してより長射程であれば)必然的に敵集団は各機ごとの速度に応じて分散し、最寄りの敵艦を一隻ずつ安全に排除できます。
ブラスタでの戦闘は、これを真っ向から無視する戦闘です。
○ブラスタの特徴ってどんな?
ブラスタの特徴は、とにかく圧倒的な短射程。
地上であれば、声が届くかもしれない距離まで対象に近づく必要があります。
次に短射程であればこそ実現できる、高い火力。
攻撃属性は Kin / Therm に固定ですが、T1艦であればシールドにもアーマにもバランス良くダメージを与えられるというのは利点と考えて良いでしょう。
PvEでは、ミサイルや火薬砲に比べて優位性は低くなってしまいますが、そこを補うだけの火力を見せつければ、文句をつける相手はいなくなるはずです。
そして短射程であれば当然必要な、高いトラッキング性能。
至近距離での戦闘で、トラッキングが適正値に達していないと攻撃は命中しません。
ではまず、ブラスタの基本性能をおさらいしてみましょう。
とりあえず、基本となるSサイズから。
いきなりT2から説明されても困りますから、ここはT1Meta4モジュールをご紹介。
ちなみに、ブラスタは出力に合わせて「Neutron > Electron > Ion」の名が付いています。
もしもあなたが、高出力(つまりはより大きな火力)を求めているのなら(そうでない人がブラスタを使うとは思えませんが)Neutron ブラスタの他に選択の余地はありません。
Modal Light Neutron Particle Accelerator I
これが T1 Meta4 Small サイズのブラスタです。
スキルによる補正なしで、Opt.Range が 1800[m](以前はもっと短いものでした)。
Falloff が 2500[m]。
つまり、最適射程である1800[m]前後を基準に、対象との距離を保つ必要があります。
精度限界である4300(1800+2500)[m]を超えると、まずダメージは計上されません。
1800mを超えて、4300mまでのあいだは、ダメージ減衰が発生しています。
つまり、1800[m] 以内の距離で対象を攻撃するのが望ましい兵装、ということになります。
Tracking はおよそ 0.38 [rad/sec]。
Radian 計算なんてパイロットスクールではちょちょいのちょいです(というのは演出で、今日、一生懸命おさらいしました)。
だいたい一秒にえーと……(1rad を 60°と仮定して、そのおよそ40%とする概算で)、24°弱です。
(細かく計算すると、22°弱でした)
一秒あたりの相対角度が22°以上動いちゃうと、当たらないかもしれない、ということです。
(Radian/Sec については、各自調べてみてください)
Caldari Navy Antimatter Charge S
むつかしい計算をして、アタマがクラクラしてきました。
弾薬を見てみましょう。
一般的なFac弾薬、Antimatter S です。
ちなみに、Caldari Navy と Federation Navy の弾薬。
違いはありません(多分)ので、安い方を使うといいと思います。
まぁ、生粋の Gallentian は Caldari Navy の弾薬なんて死んでも使わないと思いますが……。
ところでよく見てください。
Antimatter Charge は、Range Bonus が付いていますね。
−50%。
ええ。マイナスです。減少します。Opt.Range が半分、ということです。
結果として、先ほどの Opt.Range + Falloff は、4300 (=1800+2500) [m] ではなく、3400 (=900+2500) [m] になります。
ついでにいうと、ダメージ減衰を最小限にするためには、攻撃対象から900m 以内の距離から射撃することが望ましい、のです。
900mです。
なかなかそんな広い平地を探すのはむつかしいものですが、目のよい人なら肉眼で、人の顔を判別できますし、大きな声であれば会話も可能な距離です。ゴルゴ13も呆れてホテルに引き返す距離です。
しかしこれが、Sサイズブラスタの適正交戦距離限界です。
○適正交戦距離から考える攻撃機動
さて、仮に 900[m] の距離で Orbit しているとして、機体はどの程度の速度を保つべきでしょうか。
先ほどの計算から、タレット側のトラッキング限界はおよそ 0.38 [rad/sec] であることが分かっています。
角速度は相対的ですから、こちらにとって攻撃対象が 0.38 [rad/sec] 以内の範囲にある時は、相手にとってこちらの角速度も等しいものになるはずです。(機体前進軸方向の変位による補正がされているのかどうかは分かりません)
1[rad]は半径に等しいArcの長さです(多分。そうだと思うんです……)
Orbit Radius 900[m] における 1[rad/sec]の速度は 900m/secになります。
(Radian 計算の概念に沿うと、これでよいはず……)
すると、0.38 [rad/sec] におさまる速度は、900*0.38で、342 [m/sec]。
スキル補正を考えない一般的な Blaster FG の速度はというと、実に不思議なことに 300〜340[m/sec] 前後。
ABやMWDをカットしてちょうど良い速度になる、というわけです。
○交戦距離1,000m以内でのPvEの危険性
L4ミッションなどではひとつの敵艦グループ(敵性 Fleet ですが、PvEなのでクラウドと表現しても良いかもしれません)が10〜20隻ほど集まっている場合があり、それぞれの艦船距離はたいてい数kmです。
こうした Fleet が複数存在することもあり、その場合、それぞれの Fleet の間隔は数十km です。
任意の Fleet 内の目標を攻撃する時、同一 Fleet に所属している他の艦船の距離は長くて20〜30kmほどでしょうか。
これは FG の交戦距離としては長距離になりますが、DD / CL / BC / BS にとっては、適正もしくは至近距離、ということになります。
たとえばLサイズの長距離兵装(Railgun や Cruise Missile、Beam Cannon、Artillery Cannon など)にとっては、近すぎます。
Mサイズの長距離兵装はちょうどいいくらい。Sサイズの長距離兵装には遠い場合もあるでしょう。
実際に、速度が十分であれば、Mサイズ以上の兵装による攻撃は、そのほとんどを躱すことも可能です。
ミサイルはそのダメージのほとんどを、サイズと速度によるダメージ減少補正によって計上することができず 、タレットもトラッキングが間に合わない場合がほとんどです。
FG にとっての超長距離(ここでは 40km 以上を想定しています)の場合、直線距離からの接敵中に直撃を受ける可能性がありますが、長距離兵装は連射ができないものばかりなので、10隻以上の艦船から同時に被弾するのでもない限り、勝機はありそうです。
問題は FG によって掛けられる Web です。
さらに中型/大型艦からの Target Painter が重複した場合、とうぜんながら致命的なことになり、この上 Scram まで重なった場合、死を覚悟する必要があります。
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(以下の数値はいずれもスキル補正を考慮していません)
※ Web( ウェブ:Stasis Webifier)
重力工学が生んだ速度低下モジュール。
T2品の射程は10,000 [m] で、目標に60 [%]の速度低下を引き起こす。もちろん、複数照射された場合、さらに速度が落ちてしまう。
※ Target Painter(タゲペン)
光学/電子工学によってもたらされる目標補足補助モジュール。
T2品の射程は30 (Opt.Range) 〜 90 ( Opt.Range + Falloff ) [km]で、目標の信号サイズが 30 [%] 増加する。
複数照射されれば、そのぶんダメージも痛いことになりがち。
※ Scram(スクラム:Warp Scrambler)
重力工学の応用によって、ワープコア(ワープドライブのためのエナジ増殖炉)のシステム不全を引き起こし、ワープドライブを完全に阻害する。
短距離型のモジュールはワープ妨害強度が2倍で、MWDも機能停止させる。
長距離型T2モジュールの射程は 24 [km]。
短距離型T2モジュールの射程は9[km]。
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まず、Web ですが、これによって速度は大幅に減少します。
2基以上の照射を受けると、びっくりするくらい遅くなります。
3〜5基になると、船を降りて走った方がいいような場合もあります。
タゲペンは地味ながら、ミサイルの被弾ダメージを適正化し、大型タレットのトラッキングを補正してゆきます。
これらによって、FG のアドバンテージである「高速・小型」という利点は霧散します。
高速でもなく、小型でもないFGというのは、たとえるなら積載量の少ないIDS、あるいは大きなシャトルのようなものです。
もちろん本来なら Warp して戦場から離脱することはいつでも可能です。
けれども Scram を受けていた場合、Scram を掛けてきている相手を撃破しなければワープもできません。
対象が、もしもこちらのトラッキング以上の速度で Orbit していたり、こちらの射程外から Scram を掛けてきている場合、とりあえず Web を仕掛けてくる船を攻撃するほか打つ手もありません。
防御力をあてにすることのできない小型艦にもたらされた「回避・撤退が絶望的な状態」こそ、もっとも危険な状況です。
次回は、こうした危険をいかにして最小限に食い止めて行くかを考えてみましょう。
☓「敵の群れの中に単身飛び込んで接近戦をしなくてはらならい」
返信削除○ ~接近戦をしなくてはならない
すいません、このセリフの最後のあたり間違えてますよ
>匿名様。
返信削除ご指摘ありがとうございます。
誤字を訂正いたしました。