2011年12月5日月曜日

Tracking Computer のようなアレコレ

Science なんていうスキルは、ごくありきたりな、ミッションしかしないよ系ミッションランナにとっては、蛇足以外の何者でもないようなものである。

 それでも、インプラントを差したりする都合上、無視するわけには当然ゆかない。

 私の場合、スキルがほとんど何もない状態でもBPOからCopyを作ることができることを利用して、初心者のメンバにBPOの操作方法を勉強してもらうことが多い。

 生産は10連ミッションの必修項目に入っているので、経験者が比較的多い。

 しかし、BPOの研究やコピーは実際にするまで、どこをどうしてよいか分からないことも多い。
まして、開発をしてT2BPCにする際の注意点は、情報が少ない。

 結論からズバリと書いてしまうと、T2にするためのBPC(正確にはベースになるBPO)に研究(ME/PE)は必要ない。
 また、Copyの際にはBPOの Max Run を Copyの Run数に設定し、可能であれば20枚のBPCを作る。

 T2BPCは、通常(デクリプタなしの場合)10Runがその上限のようである。
(今のところ、例外を見たことがない)
 Max Run と比較して、Run数の少ないBPCで開発を行うと、Run数の少ないT2BPCになってしまう。

 データコアの消費は、BPCのRun数には関係なく、一度の開発で一定量を消費するので、コピーのRun数はMaxのほうがよい、ということになる。


 逆に、T1のまま、予備で使うためのBPCであれば、研究をしておくに越したことがない。 
 そして研究済みのBPOは、Kamikazeさんも目をつける商品なので、注意するに越したことはない。





 さて、防御の話ばかりだと退屈してしまうので、今回は攻撃補助のモジュールについて。

 EVEの世界では、攻撃補助のモジュールも実に多種多様に取り揃えられています。


 ミッションランナが多用する(と勝手に思っている)攻撃補助モジュールは、ざっと以下の通りでしょうか。
(以下、リンクはT2品)


Stasis Webifier (通称:Web)
 Med Slot を使用する、Active Module。キャパシタ消費量は、それほど大きくない。

 通常品の射程は10km。Targeting した敵艦の速度を激減させる。

 速度で敵の攻撃を回避するタイプ(要は小型)の艦船にとって、致命的な妨害になる。




Target Painter
 Med Slot を使用する、Active Module。結構なキャパシタを消費する。

 有効射程は30kmだが、Falloff Range も含めると、90kmの射程を持つ。

 ターゲットの Signature Radius(センサへの投影サイズ)を拡大する。

 また、対象のサイズの変化により、タレットのトラッキング上昇と同等の効果がある。



Tracking Computer
 Med Slot を使用する、Active Module。キャパシタ消費量は、それほど大きくない。
 敵艦を Targeting する必要はなく、搭載したすべてのタレットに影響を及ぼす。

 トラッキングと射程の両方にボーナスがあるが、スクリプトをセットすることで、トラッキング/射程のいずれかのボーナスに特化(一方のボーナスを2倍にするが、もう一方のボーナスは無効化)することができる。

 このスクリプトは、モジュール扱いのプログラムで、マーケットでは弾薬等に分類される。
 ただし、使用しても消耗することはない。



Tracking Enhancer
 Low Slot を使用する、Passive Module。
 トラッキングと射程の両方にボーナスがあるが、スクリプトなどはなく、ボーナスは固定。
 パッシブなので、キャパシタを消費せず、扱いやすいが、ダメージを上げる Weapon Upgrade Module と競合する。


※タレットやランチャのダメージ上昇モジュールは、すべて Low Slot を占有するため、このあたりの兼ね合いも Fitting においては重要である。




【 Stasis Webifier と Target Painter 】
 さて、これらのモジュールのうち、Webifier と Target Painter は、ともに小型艦に対して特に有効なものになります。
 FGやドロンに対しては、大きな効果を発揮するでしょう。
(なぜなら、こうした小型の船は「小さく」「速い」からです)

 ミサイルのダメージ減衰(爆発半径の大きい/爆発速度の遅いミサイルは、小型/移動速度の速い艦船に対してダメージ減衰が発生する)を緩和するので、この二つはミサイル艦にはなくてはならないモジュールといえます。

 また、このふたつは Meta4 品(Web / Target Painter)が、かなりの高額で取引されています。
これは、T2品と同等の性能であるにもかかわらず、必須スキルが低く、さらに機体負荷(CPU / PG / キャパシタ消費)も軽いためです。
 特にFGクラスの小型艦にとって、この機体負荷の軽さは大きなメリットとなります。

 Target Painter の「センサに対する投影サイズ(Signature Radius)を拡大する」という表記は、非常にイメージしづらいものだと思います(そうでもない?)。
 ゲーム画面上では、映画などで出てくる、銃器に装着するレーザサイトのような感じで描かれています。

 センサやレーダの投影サイズが変わるからといって、機体サイズが実際に変わるわけがなく、なのにミサイルのダメージが補正されたり、タレットの命中率がよくなるって、どういうことなんだろう、と思うのは僕だけでしょうか(生徒会長口調)。

 これ、レーザサイトの前身であるところの、ただのスコープ(拡大鏡)だと思えば、案外正しいのではないでしょうか。
 対象の実際のサイズは変わらないし、弾薬のサイズが変わるわけでもないけれど、より精密な射撃ができることによって、最終的にダメージを与えやすく、また命中させやすくなる、というイメージなのかな、と。



【 Target Painter と Tracking Computer 】
 トラッキングコンピュータに Tracking Speed Script を装備することで、トラッキングコンピュータは、トラッキングに特化した性能を発揮します。

 タレットにとって、Target Painter の Signature Radius 増分は、Tracking の増分に等しいと一般には言われています。
 それならば Tracking Speed をセットした T2 Tracking Computer は T2 Target Painter と同等の性能ということになります。

 では、この二つの差には、どんな差があるでしょう。


ターゲットペインタは、
・ロックした敵艦ひとつひとつに対して、そのつど起動する。
・消費キャパシタは大きめ(ミサイルや火薬砲など、キャパシタに依存しない武装との相性がよいのはこのため)
・Activation Time が長いので、敵艦を倒してから次の敵艦に投射するのに時間がかかることがある。
・ペインティングされた対象の Signature Radius が拡大されるので、他の味方艦船もこの効果の恩恵を受ける。
・ターゲットペインタは、ドロンにも効果がある(ような気がする)。

といった特徴があります。


トラッキングコンピュータは、
・トラッキングコンピュータは、起動してしまえばとりあえず自艦のトラッキングが向上する。
・他の艦船やドロンには、効果が伝播しない。

という特徴があります。


 使用する状況にもよりますが、トラッキングコンピュータは「自艦の」「タレット」だけという、限られた範囲に影響を及ぼすものだといえるでしょう。

 これも個人的な感想ですが、遠方の小型艦を、大型砲で狙撃する場合、トラッキングよりもターゲットペインタのほうが効果が高い気がします。



【 Tracking Computer と Tracking Enhancer 】
 トラッキングコンピュータと、トラッキングエンハンサは、ともに同じような効果のモジュールです。
 上記に記述したとおり「自艦の」「タレット」にのみ影響を及ぼします。

 いったいどんな違いがあるでしょうか。


トラッキングコンピュータは、
・キャパシタを消費する。
・Med Slot モジュールである。
という点が大きいな差になります。

一方、トラッキングエンハンサは、
・キャパシタを消費しない。
・Low Slot モジュールである。
という、真逆の特徴を持ちます。

 しかし、ダメージUPモジュールがLowSlotにしかないことを考えると、トラッキングエンハンサは、そんなに魅力的には感じないかもしれません。

 スペック的に見ると、トラッキングエンハンサの射程距離増分は、トラッキングコンピュータに Optimal Range Script を装備しているのと同等のものになります。
 そのうえ、トラッキングも上昇し、キャパシタを消費しないので、Low Slot を使ってしまうだけあり、かなり優秀なモジュールといえます。

 では、Tracking Computer はダメな子でしょうか?
 そんなことはありません。

 その名の通り、Tracking Speed Script を使用して、トラッキングに特化した場合、エンハンサの3倍ほどにもなるボーナスが得られるので、十分な効果を発揮するでしょう。



 ただ、トラッキングを強化するよりも、Range を強化して遠距離射撃をするほうが、効果の高いこともあります。
 たとえば、Mサイズブラスタなどで、Opt Range が 3000m ほどの場合、3000m の半径距離を Orbit していると、機体速度によっては、トラッキングが間に合わないケースがあります。

 このとき、トラッキングを上げるよりも、Opt Range を上げて Orbit 半径を大きくするほうが、命中しやすく、また機体制御が容易になることがあります。
(私個人の場合、MWDとブラスタを使用するため、敵艦の至近でのMWDの On/Off をはじめとした速度調整や移動方法の選択は、遠距離狙撃のときとは比にならない忙しさです)

 大型艦に近づくほど、Tracking よりも Range を重視したほうが、命中率だけでなく戦闘可能範囲や最適戦闘距離が拡大し、戦闘がしやすくなるでしょう。
 小型艦の場合は、肉薄して攻撃するために Tracking を向上させるもよし、少しでも戦闘可能範囲を広げるために Range を上げるもよし、といったところでしょうか。

 なにより、使用する武装との相性を考えながら選択するとよいと思います。

 私の場合は、船にもよりますが、Low はダメージUPのモジュールを装備し、Med は Tracking Computer を Range に特化して装備することが多いです。




 今回は、かなり詰め込んだ内容になってしまいました。
 しかし、こうした「競合するモジュールとの差」をよく知ることが、大きな意味を持つこともあるかもしれません。

2 件のコメント:

  1. 大変参考になりました。

    ちなみに、TPはWikipediaのレーザー誘導を参考になります。

    p.s.
    途中登場する生徒会長が素敵です。

    返信削除
  2. どうもありがとう^^

    レーザ誘導の項目、読みました。
    レーザ誘導のミサイルとか、そういえば聞いたことがありましたね。
    なるほどなぁ、と思った次第です。

    生徒会長は、ちょっとした余興です(^m^)

    返信削除