2013年5月31日金曜日

ZAZEN Girl

 採掘。

 それがどれほど堅実な職業であるか、Caldariのスクールを卒業したとき、教官も言っていたものだった。
「NPC Corp にほとんどコネクションもない皆さんがこれから旅立つ場所で……」とかなんとか言っていたのではなかっただろうか(←ぜんぜん覚えてないんじゃないか)。

 私は、これから乗る「訓練用ではない」船のことで頭がいっぱいで、教官のセリフなどほとんど聞き流していた。
 ただ漠然と、これから全然知らない人々のいる世界に放り出される不安と、自由にあちこちを飛び回る権利を手に入れた喜びを自分が感じていることはわかった。
 そのなかで、採掘はとても手堅い職業なのだというセリフが、宇宙に放り出されたちっぽけな私の耳の奥で、なにかの指針のように残っていた。

 スクールを出た私はしかし、HighSec のアステロイドベルトに出かけて、採掘の最中に Ratting の味を知る。
(※Ratting:アステロイドベルトなどに、ランダムに現れるNPC海賊を退治すること。たいてい CONCORDから賞金が設定されているため、ささやかなおこづかいが稼げる)

 スクールの卒業祝いのごとくに与えられたDDの豊富な High Slotに武装と採掘装備とを搭載し、掘っては現れた海賊を Rattingしていた頃を、微笑ましく思い出す。
 満杯に集まった鉱石とLoot品をステーションに置いて、整頓する時間も惜しんでふたたびステーションから飛び出す日々。
 寝る間が惜しくて、IDSで大きい(ように見えているだけのことも多い)アステロイドに突進し、採掘機を作動させて眠ることもあった。

 やがて集まったものを売りさばくのに適切な場所について、もっといいところがあるのではないかと考え、最大の商都、Jitaを知り、そこにある圧倒的な商品の数々と取引の量に驚く。
 右も左も分からないまま、行商する冒険行を楽しむことを決めたのは、そのときだっただろうか。

 IDSで Ratting はさすがに無理だ。
 だから、私にとってあの頃、一番ステキな船はDDで、それさえあれば、どこまでも行けると思っていたし、どんなことだってできると思っていた。



 今、私が棲んでいる System は、たまに友人がやってきて(私のために、隠れたアステロイドベルトがないか調べてもらっている)、ごくまれにどこかからの旅人が通りかかり(どこへ行くものかも知れず)、そして野生化したDroneが、宇宙の海溝のような、いずことも知れぬ場所からやってくる。

 そして、それ以外は誰もいない。
 このだだっ広い星系で、私はたったひとり、何時間もアステロイドの鉱石に向き合っている。

 その宇宙はとても静かだ。

 孤独が主成分であるかのようなPodの溶液は私の肌と溶け合い、神経接続プラグを通じて宇宙がどれほど寂寞としているのかを教えてくれる。
 Mission地にサルベ泥棒が来ていた頃を思い出し、苦笑いをする。
 こんな場所ではさすがのPodパイロットでも人恋しくなる者が多いのではないだろうか。

 孤独に耐えられないもの。
 沈黙を守れないもの。
 静寂につぶされてしまうもの。

 Podパイロットといえども人間だから、心があって、孤独を好むものもあれば、そうでないものもあるのは当然のこと。

 あるものは仲間を作り、あるものは定住して根を張り、あるものは声を発することで、己の存在を誇示する。
「私はここにいる」「私は役に立てる」「私はこれほどすぐれている」と。

 この場所で、採掘機を回していると、もう、そんな世俗のことはどうでもいいような気持ちにさえなる。
 私を包むのは孤独に濡らす羊水だけだし、私の口から発せられるのは沈黙だけだし、私の耳に届くのは静寂だけだ。
 私がここにいてもいなくても世界には何も影響などなくて。
 それはまるでオールドアースの古い科学モデルに登場する、密閉されている毒箱に閉じ込められた猫(※)のように、観察者の存在によってのみ意味を成すのかもしれない。

 それはそれで、とても美しくて素敵だ、と私は思う。
 うっとりとする。
 孤独は甘美だ。沈黙は優美だ。静寂は耽美に私を誘う。
 孤雁であることが弱さであり、それに酔うことが毒ならば、私はその翼もろともどっぷりと毒に浸かっている。



 ふと、High Secにいたころ、JPCHでのやりとりにあった言葉を思い出す。
「そこに岩があるから掘るのだ」と、血気盛んな採掘師たちは言っていたものだ。
 System でたったひとり、目の前に岩があって、それに採掘ビームを当てている最中、私は思う。
 その思いや感覚は、なんというか、うまく言葉では言い表せない。

 ここは Null Secで。私は他人の血を流すためにここにいるわけではない。
 だからといって、お金のため、生活のためにここにいるのだろうか。
 そんなこともない。
 ここでは、どんなに高額のキャッシュも、たいした意味を持たない。
 やりとりされている物品は限定的で、自慢をする相手もいない。

 私と、宇宙があって、そこに岩があって、私はまるで宇宙と対話するように、岩を掘っている。
 
 エージェントからミッションを受けていた私は、心のどこかで採掘師たちを馬鹿にしていたのだと反省する。
 ただただ岩を掘って売ることの、無味乾燥なありようを、無意味で無価値だと心のどこかで嘲っていた。
 それを反省している。

 採掘は(Droneのような邪魔が現れなければ)ザゼン文化にも似ていて、私はそこで、己自身と向き合うことができた。
 彼らが採掘に惹かれるのは、この感覚がためだろうかと思う。
 もちろん、それを尋ねようにも、ここはあまりに孤独な宇宙なのだけれど。



 そのようなわけで、採掘を開始しました。

 EFTで確認すると、T3とVentureの採掘能力はさほど変わりません。
(Miner1つあたりの採掘能力はまったく別物ですが)
 ところが、Ratが問題です。
 Drone BS などが普通に飛んでくることがあります。

 しかし、船の装備を変えようにも、それができる場所は2ジャンプ先の星系。
 装備を変えて戻ってくる頃には、Ratがいなくなっているどころか、新しいRatになっている可能性さえあります。
(結果オーライとはこのことですね)

 ところが運良く、先住の友人に、BCを貸してもらうことができました。
 それも私の好きなブラスタ艦 Brutix です。
 実際に、BSクラスに攻撃をしてみたのですが、T3のMultifrequencyレンズを装着したパルスレーザより高い効果を発揮しています。
 やっぱり Legion は残念な子だったのかぁ。。。 と苦い思いを噛み締めました。

 しかし、ここは Nullです。
 弾薬を消費しても、それは容易に供給されるものではないのです。

 なのでふたたびEFTとにらめっこです。
 Brutix を採掘艦にして、Legion をRat用にして、宇宙空間に浮かべておいて、必要に応じて乗り換えればいいじゃない!
(※人の多い星系でこんなことをすると、浮かべてある船を盗まれるのでやめましょう)
 採掘能力もなかなかいい感じ、積載量も、Legionよりぐっと上がります。

 しかし、Jet堀をするにしても、IDSが欲しいところです。
 もちろん、BPCは持って来ていますが、そのIDSを作るためのミネラルがありません。

 ミネラルを集めるために掘るのですが、掘るための採掘艦を作るためのミネラルを作るための鉱石を掘っていて、その採掘艦を作るためのミネラルを集めるために掘っている鉱石を入れるためのIDSが作りたくて、そのIDSを作るためのミネラルがないからミネラルを集めるために鉱石を掘るための採掘艦を作るために掘っている鉱石を運ぶためのIDSを作るためのミネラルを作るために掘っている鉱石を運ぶためのIDSを作るためのミネラルが欲しいのです。
(禅問答か!)

 だめです。
 建設業がいきなり破綻しました。

 ああ。

 Null Secまできて、まさかまさかのIDSに泣かされようとは、いったい誰が想像したでしょう。
 ここはほんとうにへんぴな場所で、IDSはおろか、シャトルすらまともに売っている場所まで10ジャンプ以上移動しなくてはなりません。
(道中が安全であるかどうかなんて、昨日来たばかりの私に分かるはずもありません)

 と、逡巡するより早く、IDSがちょう最寄りのマーケットに現れました。
 私がFitを変更している、屋台みたいな、ちいさいステーションです。
 どのくらい小さいかというと、オールドアースにあったという「街のホッとステーション」程度の規模だなぁ、って感じです。
 ぜんぜん分からないたとえ話なんかはほうっておいて、とにかく、IDSが2隻、売りに出されているんです。
 とりあえず買いですよ買い! 値段だって、まっとうな値段です。買いですよ、買い!

 そのようなわけで、慌てて買い付けを成立させました。
 どうやら、WHとかから流れ出てくる人が、ときおりそうした「行商」をしているかもしれないそうです。

 当然、彼らは Blue じゃないわけですから、私たちに見つかれば撃たれるわけです。
 なんか行商しているハン・ソロ船長のようで素敵だなぁ、って思いました。
(※ハン・ソロ船長:オールドアースの2Dシネマに登場する、宇宙船パイロット。かっこいいです)

 これでIDSが手に入り、私の思い描いた建設業が、自己ループで破綻することなく、軌道に乗ることが可能になったのです。

 ログインしてから寝るまでずーっと掘っては石を運んで、とりあえずメンバから注文を受けている電気ミサイルと殴りブラスタ弾薬の製造を開始しました。
 「街のホッとステーション」の製造ロットはたったの2つ。
 ええ、これだけ作ったら、ほかには何も作れないので、安心して眠れます。

 採掘初日(移住2日目)から弾薬製造。

 シャトルもないようなこの場所で、いろいろ作ってはぼったくり価格で売りつけようと思います。



 ちなみに。
 Ratによる収益が10milほどありました。
 採掘できた鉱石は、推定価格で10milを切っています。

 Nullが儲かる、なんて、あなたはどこかで聞いたことがあるかもしれません。
 だからうちのCorpにおいでよ! なんて甘い誘いを受けたこともあるかもしれません。

 そんなのは嘘っぱちです! ただの詐欺ですよ、詐欺!

 お金を稼ぐなら HighSec のほうがよほど儲かります。
 なんなら Kamikazeでもすれば、一攫千金の夢もあります。

 こんなところで散々掘っても、HighSecでミッションしていた頃の足元にも及びません。
 RatでBSが出てきて、うかうか居眠りもできません。

 でも、お金なんかどうでもいい楽しさがあります。
 ISK が儲かる自慢とか、資産自慢、高級Fit自慢をしていた自分とはサヨウナラです。
 私は孤独に採掘し、ひっそり精錬し、シャトルやT1品を製造し、ぼったくり価格で売ることに喜びを感じる生産商人になったのです。

 誰かの作ったレールに乗って大富豪になるくらいなら、レールも何もない場所で貧乏人のままレールを作りたいです。
(でもでも、HighSecに戻ったら、モノより思い出より、お金が欲しいです)

 掘って、Ratを撃退して、精錬して、生産する。
 器用貧乏キャラで、本当に良かったと、心から思います。
 この場所でT2生産できる日が来るように、その設計図を思い描きながら、明日も掘ろうと思います。



 あと、High でくすぶってる真雪を、早いところ連れて来ようと思います。
(ひとつの船(できればT3)に、ふたつのPodを搭載できるなら、真雪と一緒に移動ができていいのに)



(※「密閉されている毒箱に閉じ込められた猫」:おそらく量子力学と呼ばれた科学系統の概念モデルに登場する、世にも不可解な存在として名を馳せた猫のことだろう)

2013年5月30日木曜日

静かのNullではT3で採掘を。

 このところ、IRLが繁忙で、なかなか更新ができずにいた。
(「あなたのタレットがイマイチなときに試す10のこと」とか「Mercenary と Drone の属性がわからない」とか「それでもやっぱりProteus」とか、タイトルばかりは作っていたけれど)

 Corp の資産が無駄に貯まったこともあり、ひとまず真雪を残して、Corp を脱退、Null へ旅立つことを決めた。

 決めた、のだけれど。

 センセー、Null って何があればいいのか、ぜんぜんわかりませ~ん。

 というわけで、いつものとおり特に情報を集めることなく、自分なりにいろいろ考えることにしました。


 最近はBPOの研究などでLowを飛ぶときはインタセプタを多用しています。
 だって、速いし。
 回頭からワープインまでも早いし、Low Slotの豊富な船なら(私は Gallente製を愛用しています)いろいろ積むことができますから便利です。

 でも、これだと仮に Null まで行けても、それだけになりそうです。

 そうなると、やっぱりT3です。

 Loki は乗れば乗るほど攻守バランスが優れていて、これはすごいな、と思うようになりました。
(それでもやっぱり、ちょっと不器用な Proteus が一番好きです)

 なのでそれで旅立とうとも思ったのですが、風の噂ではなにやら「弾薬調達がけっこう大変」とか。
 それに、追加の風の噂では「NPCは Rogue Droneばっかり」とも。

 こうなると、白羽の矢が立てられるのは、アイツですね。
 ええ。
 買ってすぐに(これは使えんなぁ)と思って手放した、Amarr のT3、Legion です。

 基本防御属性も、対Droneにはまずまずのはず。

 戦闘用のFitをまずはEFTで構築して、つぎはNull移動用のFitを考えます。
 当然、Null ですから Bubble(Warp Disruption Field)対策をしなくてはならないでしょう。
 ようやく推進系サブシステムでいままでろくに陽の当たらなかったものが活躍しそうです。


(※Warp Disruption Field とは、Sec Lv 0.0 以下で使用可能な、ワープ妨害フィールド発生装置のこと。
  妨害強度は100で、実質、一度入ったら逃げる術がなくなってしまいます。
  外見がシャボン玉のように見えることから、Bubble の通称が付いたようですが、その凶暴さと絶望感は計り知れません。)

 続いて、弾薬からなにからを現地生産するための足がかりが必要です。
 とりあえず弾薬とCL程度までのT1艦船BPCをかき集めて積み込みます。
 弾薬を持っていく必要がないので、カーゴは余裕がたっぷりです。

 それと生産のためのミネラル。
 相手が Rogue Drone ということは、きっと昔のように Drone Mineral なんて落としてくれないでしょう。
 そうなると、もう、自分で掘るしかありません。

 そういうわけで、まずはT3で採掘するためのFitを考えて、それで Ventureを作り、Ventureで、今度は Mining Barge の材料を掘ろう、と考えました。

 このステキアイディアを、FS Public CH で発表したところ「建設業か!」という適切なツッコミをいただきました。
 ありがとうございます。

 当然ながら、Strip Minerも大きくて持ち運べないので、生産する必要が出るでしょう。
 ちょうど、今はアクティブじゃない Corp メンバが「つららさん、いる?」といってプレゼントしてくれたBPOがありました。
 Corp に立ち寄ると、私の作ったT1/T2BPCもたくさんあったので、それもごそごそとかき集めて。



 こうして、Legion は私の中でふたたび脚光を浴び「戦闘/採掘/移動」の三要件を果たす Fit を考案し、「これでいいんじゃないかなぁ?」的装備をかき集めて、旅立ちました。

 もう、遠足の前日のようにワクワクです。

 が、ちょっぴりコワい気持ちもあるので、学習用インプラントのみの個体に身体を変えて、ちょうどそのへんのコンテナにMレーザタレット用のインプラントが転がっていたのでそれを差して、準備完了です。

 ところがここで、私がT2Mサイズレーザを使えないという事実が分かったのですが、まぁそんなのはあとからどうにでもなるでしょう。



 そんなわけで、幾多の Bubble を見ては悲鳴をあげ、ゲートに群がる BS Rogue Drone に恐怖しつつ、指示された Null 拠点へやってきました。

 しかし今回は、そこでおしまいなのです。

 次回からは、ドキドキ採掘生活をレポートしたいと思います。

2013年5月8日水曜日

Lokiに乗ってみた。

 スクールを出て間もない頃、各国のDDを乗っていたことがある。
 以来、Minmatar の船とはあまり縁がなかった。
 火薬砲の弾薬は、クセが強くて、なんだかなじめなかったのだ。
(火薬砲弾薬の特徴については、下記リンクを参照)
参考URL:http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?System%2FWeapon%2FProjectile%20Turret#s5827c8b

 いよいよ本格的に乗り出す、初めてのMinmatar船がT3CLっていうのは、はたしてどうなの? と、自分でも思うのだけれど、まぁ、BSには乗りたくないし、HASでお茶を濁しても他国のT3をメインに乗っている以上、比較するのは間違いだし、というわけで、T3。

 それにしてもこのLoki、他国のT3と比較しても構成が複雑です。

 その筆頭ともいえるのが Defensive System。
 Armor防御と Shield防御それぞれに適合するものがあります。
(他国にはそんなダブルスタンダードは許されていません)

 そして信号サイズを小さくするものも Minmatar だけです。

 もっとも Offensive System は、タレットとランチャとドロンが使えたりするので、器用貧乏どんと来い! というフトコロの深さも見えます。
(もっとも、DPS重視なら AutoCannonのみ詰め込むのが良いようですが)



 ここで武装構成のアウトラインを考えてみました。

 話がいきなり飛ぶのですが、いずれのT2/T3 Ship も、T1 Ship とは異なるベース防御属性を持っています。

 たとえば、Amarr は、ExpとKin(特に Exp)に高い属性防御をデフォルトで持っています。
 Caldari は、Thermと Kin(特に Therm)。
 Gallente は、Kinと Therm(特に Kin)。
 Minmatar は、EMと Therm(特に EM)。
 といった具合にそれぞれ、通常の属性耐性とは別に、特化された防御属性があります。
(これはストーリィ上の、敵対国家の攻撃特性に符合します)

 特徴を持たされていない2属性(Amarr でいえば、EM/Therm)は、ベースとなる Armor と Shield の防御属性のそれを継承するため、たとえば EM/Therm に対してもともと耐性を持っている Armor 防御をする場合、弱点である Exp/Kin 属性を強化される Amarr は、すべての属性に対して高い耐性を持つことになります。

 その意味で Caldariも、Gallenteも「ちょっとやりづらい感」は否めませんが、弱点属性がはっきりしているぶん、全属性防御の方向性は明確になります。
(いずれの場合でも、全属性の耐性を高めようとすればするほど特定の属性が手薄になるのですが、それについては今回は説明しませんので、お急ぎの方はPvP経験の豊富な方にお尋ねください。)



 なんでこんな話をしているのかというと、Minmatar のT2/T3では、Shield 防御をするメリットは高いものの、Armor 防御をしても Exp/Kin の弱点は何も補われないということなのです。
 つまり、Armor防御用の Subsystemは、EM/Therm防御に特化する目的のときのみ最大の効果を発揮し、それ以外のときは Shield防御のほうが無難、という結論に至ります。

(もっと正直に言ってしまうと、DED品を使う財力があるならば、Armor防御はちょっとしたおまけ程度になってしまうかもしれません)

 ところが、Shield防御を利用しようと思うと、Med に搭載するモジュールが防御と推進系モジュールだけで手一杯になってしまいます。
 Webを積みたい! Tracking Computerを積みたい! と思っても、防御を削るよりなくなってしまいます。

 仮にArmor 防御で適合する相手(NPCだと Sansha や Blood ですね)だったとしても、今度はDPSが伸び悩みます。

 Low Slot はというと、Offensive System にもよるものの、Gyrostabilizer(火薬砲の威力と速射力を向上させるモジュール)を積めば積むほどDPSが上がるので、ついついそちらに目が行ってしまいます。
 Tracking Enhancer(射程とトラッキングを向上させるモジュール)と見比べながら「まぁ、いいじゃないですか、どうせ近づいて殴るんでしょう(笑)」という気持ちになってしまうほど。

 しかしインプラントを特化して組み込んでも、Fac品を容赦なく使っても、数値上のDPSは Proteus にはかないません。
(EFTすると分かりますが Proteusの場合、Droneも含めると最高で900を突破するはずです。
 まぁ、その Proteus をしても 1vs1でフル装備のTengu を撃破するのは、困難な可能性が高いのですが)

 もっとも、Lokiは弾薬を変更することで属性を選べるので、立ち回りが自由なのは魅力です。
 


 それでも、なんだかモヤモヤしてくる感じは否めません。
 たとえば Electronics System には、Web の距離を延長してくれるものがあり、最大で150%も延長されることになります(合計250%)。
 T2装備でも25km、Fac品(Fed NAVY 製だったかなぁ)だと、35kmにもなるわけです。
 搭載している AutoCannon の射程外ですよ!

 と、そんな素敵な SubSystemですが、搭載するには Armor 防御をするか、Shield 防御をちょっと落とすしかありません。
 遠距離砲を使う方ならよいと思いますが、AutoCannon で弾をばら撒きたいという私には結局無意味です。
 また、せっかく「タレットもミサイルもドロンも」という構成が出来るのに、DPSで考えると、タレット特化でそろえたほうが良い結果になるのもちょっと悲しい結末でした。

 あと、外見!

Loki Defensive - Adaptive Shielding
Loki Electronics - Tactical Targeting Network
Loki Engineering - Augmented Capacitor Reservoir
Loki Offensive - Turret Concurrence Registry
Loki Propulsion - Chassis Optimization

 DPSと速度を重視して、こんな構成で使っているんですが、機体が穴だらけです!(笑)

 今回の新しいパッチで、機体表面の錆び(皮膜?)の色合いが、すごく良くなったので、Minmatar艦好きの人は見てみるだけでも楽しめるのではないでしょうか。

 私は移動速度の速さと、選択可能な攻撃属性が気に入って、使い続けています。
 Shield 防御にしているため、Tracking Computer が搭載できないのはつらいところですが、ひとつだけ装備できるランチャーハードポイントにロケットランチャを装備して、小型機の対応に当てています。
(どうせオマケみたいなランチャですから、ディフェンダミサイル装備でもいいのかもしれませんね)



 というわけで、4ヶ国すべてのT3に乗ることが出来ました。
 それぞれ、外観も特徴も個性的で、甲乙つけがたいものがあります。
 
 乗ってみて思ったのですが、一番使いやすかったのは、やっぱり天下の Tengu でした。
 Mission によし、探索によし、PvPでも安定した性能を発揮するのではないでしょうか。
 個人的には、小型機の掃討に不向きなことや、ミサイルの性質上どうしてもムダ弾が出てしまうのが好きになれなかった要因です。
(防御の堅いブラスタ艦としての運用は楽しかったですが、ブラスタを撃つならやっぱり Proteus がダントツですよね!)
 だけど、HAMを大量に吐き出すのは楽しかった!

 Legion は、レーザタレットがメインになってしまうのが PvEではネックでした。
 PvEだとHAMも無難な選択肢ですが、ミサイルをより得意としているのは Tengu であることはいうまでもありません。
 PvPであれば、シールド艦に対してかなり優位な船なのかなぁ、と思いますが、やったことはないので断定できませんね(苦笑)。
 防御性能は全属性防御でも申し分ないものでしたが、個人的には速度がもうちょっと欲しいですね。

 Proteus は(誰がなんと言おうと)とりあえず大好きです。
 ブラスタの高火力も、MWDの使用を前提にした Subsystem も、カラーリングとパイプのテクスチャも大好きです。
 大型機の外装をごしごしと削り落とすのは快感ですし、小型機も(たとえ相手が Spider Droneだとしても、お金に糸目さえつけなければ)ほとんど瞬殺です。
 防御が脆いため、Angel や Sansha / Blood 相手で苦戦することもしばしばですが、これほど「近づいて殴る」ことの快感を体現してくれる船は少ない気もします。

 Loki は、外見を気にしなければいい船です(ひどい言いよう)。
 さまざまな特性を凝縮したための器用貧乏な感は否定できず、特化しようにもFitに余裕を見出せないのはつらいところですが、全属性防御も可能で、攻撃属性も思い通り。
 突出した部分がないかわりに、ひどい弱点もありません(外見くらいのもので)。
 当たり前のように速度は4種類の中でもダントツで、タレットなので小型艦の駆逐もしやすく、非常にバランスの良い機体だと感じます(外見以外は)。

2013年4月14日日曜日

電気が足りない。

 まるでプレイを始めて2ヶ月の新人パイロットみたいな所感なのですが、Proteusに乗っていて、いつになくそう感じた。

 関連スキルの多くを出来る限り延ばしてきたので(そろそろ頭打ちか)とも思ったのですが、よくよく考えるとキャパシタリチャージのインプラントを外して、アーマリペアのものにしちゃった上、Rig もひとつリペア系に変えてしまったのが影響している。
 しかもいずれも、リペアアクセラレータ(サイクル短縮)。
 これではキャパシタも足りなくなるというものだ。

 もちろんブラスタを撃たなければ Stable するのだけれど、うっかりMWDを切り忘れて長時間同時稼動していれば、ピーピーとキャパシタピープ音が鳴る始末。

 私自身、スキルのことでも忘れている部分があるので、ここはキャパシタ向上についておさらいしておきましょう。



 まずはスキルから。

Energy Management(エネルギー管理)
  :Engineernig(電気工学)属

 キャパシタ容量を5%アップさせる、基本スキルのひとつですね。
 それでも私、1年くらいは Lv4 止まりでプレイしていました。
 

Energy System Operation(エネルギーシステムオペレーション)
  :Engineernig(電気工学)属

 キャパシタ回復力を5%アップさせる基本スキル。
 前述の Energy Management よりは上げやすいですが、やっぱり Lv4 止まりの時期が長かったです。



 とりあえず上記ふたつのスキルが Lv5 になると、それだけで安定度が格段に上がります。
 続いて、基本的なモジュール系スキルを見てみましょう。
(Fleet で使う僚機リペア/能力上昇系、PvP で使われる妨害系などについては記載していませんので、各自勉強してみてください)



Shield Compensation(シールドコンペンセイション)
  :Engineering(電気工学)属

 シールドブースタの消費キャパシタを2%軽減させます。
「2%? そんなのいらないよ! 機械のカラダなんていらないよ!」と思う星野鉄郎もいると思いますが、ネタが古すぎて理解できない人のほうが多い気がして心配です。
 それでもシールドブースタはキャパシタを大食いしますから、地味に効くスキルなのではないでしょうか。
 もちろん、アーマ防御しかしない人には不要なスキルですし、あなたが星野鉄郎なら、まず必要ないスキルでしょう。

Controlled Bursts(バースト制御)
  :Gunnery(ガンナリー)属

 タレットの消費キャパシタを5%減少させるスキル。
 レーザタレットでは必須ともいえるスキルです。
 また、長距離/短距離特化型の弾薬を Hybrid Turret(ブラスタ/レイルガン)で使う場合も、消費キャパシタ上昇が足を引っ張るので、地味に効果を発揮します。
 逆に、ミサイル使いや、火薬砲、ドロンを主力で戦闘するパイロットには無用のスキルです。

Warp Drive Operation(ワープドライブオペレーション)
  :Navigation(航行技術)属

 ワープ開始に必要なキャパシタを10%軽減できるスキル。
 移動のためのスキルですから、最初の頃はゲートからゲートに飛ぶ際、たまにキャパシタが切れるのを防ぐ程度だと思っていました。
 しかし、大型戦闘艦に乗るようになってこのスキルが不足している場合、ちょっとした「事故」が起こるようになります。
 攻撃を受けながら緊急退避を余儀なくされる場合など、大型艦になればワープ開始までの待ち時間は長くなります。
 リペアが間に合わずダメージが蓄積した状態で退避を決定したのに、ワープドライブがキャパシタを枯渇させてしまったら、ワープ開始までの数秒(長いと十数秒?)、リペアもなし、ハードナも稼動できない状態で、ワープアウトするのを待つわけです。
 このときの緊張感といったらありません。

 実際に、ワープアウトするまでの間に撃破されるとは限りませんが、私は2度くらいは経験している気がします。
 非常に地味なスキルですが、BS以上の大型艦で戦闘される方は、Lv4 くらいを目指して損はないはずです。

Fuel conservation(燃料管理技術)
  :Navigation(航行技術)属

 アフターバーナの消費キャパシタを10%軽減してくれる、偉大なスキル。
 MWDを使うなんてもってのほかだった頃には、なによりもありがたみを感じていたスキルです。
 アフターバーナは常時稼動でも船体信号サイズに影響しないため、できることなら常時稼動したいのですが、スキルが育たないうちはどうしても稼動/停止しないとキャパシタが枯渇しがちです。
 このスキルがあれば、アフターバーナによる影響を小さく出来るので、とてもありがたいのです。

High Speed Maneuvering(高速操作)
  :Navigation(航行技術)属

 MWDの消費キャパシタを5%軽減してくれる、まぁ悪くない気もしないでもないスキル。
 まるで失言を恐れる政治家のような言い回しですが、MWDのキャパシタ消費は非常に大きいので、5%といえども Lv4くらいになると、時間的に結構な余裕が生まれると思います。
 もっともMWDを装備すると、キャパシタ容量が減少してしまうため、そのあたりも何とかしないとならないのですが……。




 続いて、主要なインプラントを見てみましょう。
 これ以外にも、上記のスキルと同様のさまざまな補助インプラントが存在しています。


Genolution CA シリーズ
 Genolution CAシリーズは、記念配布インプラントです。
 スロットに対応するキャラクタの能力ポイントが3ポイント上昇するほか、船体の基本能力にボーナスがあります。
 比較的安価で取引されていますが、あえてこれを選ぶ必要はあまり感じません。

Genolution Core Augmentation CA-1(Slot:01)
 Capacitor 1.5% , PowerGrid 1.5% のボーナス。
 後述の CA-2 とセットにすることで、それぞれのボーナスが1.5倍になります。

Genolution Core Augmentation CA-2(Slot:04)
 Capacitor Recharge Rate -1.5% , CPU 1.5% のボーナス。
 前述の CA-1 とセットにすることでボーナスが1.5倍に。


Zor's Custom Navigation Link(Slot:07)
 Zor's シリーズの安いほうです。
 わざわざ取り上げることもないのかもしれませんが、非常に安値で初心者にも装備しやすいインプラントです。
 同じ Corp のミッションランナに声をかければ、ただでひとつくらいもらえるでしょう。
 アフターバーナの起動時間を10%延長してくれます。
 非常に地味な効果ですが、1サイクルの時間が上昇すれば相対的にキャパシタの消費を抑えることが出来ます。
 
Inherent Implants 'Squire' Energy System Operation EO-60x シリーズ(Slot:06)

 キャパシタ回復力を上昇させるインプラントです。
 EO-605 を装着したいところですが、それなりの値段です。

Inherent Implants 'Squire' Energy Management EM-80x シリーズ(Slot:08)

 キャパシタ容量を上昇させるインプラントです。





 最後に、モジュール/リグです。
 ベテランパイロットならこれらの特性をすでにご存知と思いますが、学校を卒業したての頃は、いくつもあるこれらのモジュールの差が私にはさっぱり分かりませんでした。

Capacitor Rechargers:(Med Slot)[Passive]
  キャパシタの回復力を上昇させます。
 ペナルティもなく使いやすい電力系モジュールです。

Capacitor Power Relays:(Low Slot)[Passive]
  Shield Booster を利用したシールド回復力にペナルティが発生しますが、高い能力を持ちます。
(Armor防御はもちろん、Passive Shield防御の場合も影響ありません)
 Armor防御、Passive Shield防御に適しています。

Capacitor Flux Coils:(Low Slot)[Passive]
  キャパシタの容量が減少するペナルティがありますが、Shield Booster 回復力には影響しません。
(Passive Shield も影響はありませんが、上述の Power Relay のほうが発電能力が優秀なので、あえてこちらを選択する理由はないでしょう)
 Active Shield防御に適しています。

Capacitor Batteries:(Med Slot)[Passive]
  キャパシタ容量を定数で上昇させます。
 船体スペックやパイロットの能力にもよりますが、容量を増やすよりも回復力を上昇させるほうが、安定効率が高い場合が多いようです。
 定数で容量が増えるため、MWD装備の場合は有利なこともあるかもしれません。
 いくつかのサイズが存在しています。

Capacitor Boosters:(Med Slot)[Active]
  キャパシタ残量を、チャージ(弾薬のような使い捨て電池)を利用して回復させます。
  チャージが物理的に大きいのが難点で、短期決戦に向いているため、PvE で使うケースは稀です。

Capacitor Control Circuit:(Rig Slot)
  通称CCC。キャパシタの回復力を上昇させるリグです。
 艦船サイズごとに適合する S/M/L 3つのサイズがあります。

Semiconductor Memory Cell:(Rig Slot)
  キャパシタ容量をパーセンテージで上昇させるリグです。
 艦船サイズごとに適合する S/M/L 3つのサイズがあります。

  一般的に、CCC を装備したほうが回復効率が高く、安定しやすい傾向にあります。

Power Diagnostic Systems:(Low Slot)[Passive]
  キャパシタはもちろん、PG や Shield 性能も上昇させる装置です。
 汎用性は高いものの、専用モジュールに比べると見劣りします。
 Shield防御の場合は一考の価値がありますが、Armor防御の場合はまず出番がありません。






 ソロプレイの場合は、だいたい以上でしょうか。

 Fleet の場合は、他の艦船に対して各種補充を行ったり、そのためのモジュールの消費電力軽減スキルやらインプラントやらがあったりするのですが、そのあたりは割愛しています。

 とくに初期の頃は、電力系のスキルだけに割り振って先に上げてもあまり意味がありません。
 いろんなスキルやモジュールを組み合わせて、せめて30分くらいは継続運用できる余裕が欲しいものです。

 ちなみに私の Proteus ですが。
 Rig を交換してMWDのスキルを上げて、10分くらいは安定稼動するようになりましたとさ。

2013年4月7日日曜日

ブラスタ弾薬の属性?

 スキル数が280を超えた。
 器用貧乏を自負する私にとっては、やっとある程度は思うようになった、というところだろうか。
 ロスなし溶かしもお手のもの。だけど、T2CLは生産できないのでした。

 先日は真雪もT2生産を覚えたので、二人だけでも Corp の生産ロットを10以上稼動させ続けている。
 真雪は開発系やR&Dのスキルも覚え始めたので、順次上げてゆくことになるだろう。
(開発系はすべてのスキルをL4にするだけで2ヶ月くらいかかった気がするから、まずは基本から、である。



 Gallente に渡ったはいいのだけれど、いまだにこの星域では土地勘が働かない。
 ちょっとゲートを渡ると Region が異なっていて慌てることも少なくない。
 まぁ、Office がイナカにあるのが悪いのだけれど。

 しばらくあちこち渡り歩いているうちに、不都合が発生した。
 つららの Gallente ST が 6くらいになり、真雪の Caldari ST が6くらいになってしまったのである。
 相対的に、つららは Caldari ST が4程度、真雪の Gallente ST は 2程度しかない。

 慌てて引き受ける Corp を限定しているのだけれど、これが地味に厄介だ。
 厄介になったら引っ越すのが基本なので、そろそろこの星域からは移動したほうがよいのかもしれない。

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 以前から少々気になっていたことがある。
 一部の NPC海賊には、T2弾より Fac弾の方が有効に思えることがある。

 しかしブラスタというのは周知の通り基本的に弾薬属性を選ぶことができない。
 Kin 属性と Therm 属性。それだけだ。

 Fac 弾薬によって威力を上げることも可能だけれど、その属性には変化がない。
 T2も同様。EMや EXP属性がそこに含まれることはない。
 だから私は、総ダメージの大きい弾薬こそ正義! くらいの勢いで、大型艦相手には Void弾を愛用していた。

 にもかかわらず NPC海賊を相手に戦闘しているとき、ダメージの具合が若干違うように感じられるのだ。



 結論からいうと、至近戦闘における Void 弾の必要性は、実はあまりなかった。
 対 Sansha、Blood、Rogue Drone BS、Mercenaries、Serpentis このくらいだろう。
(小型艦は Fac 弾薬のほうがトラッキングペナルティが少なく当てやすいけれど)

 そうなると、残りのほとんどの NPC 海賊に対しては、T2弾薬よりも Fac Antimattar弾のほうが有効ということになる。
(特に Guristas、Angel は、Void よりも Fac Antimatter のほうがよいみたい)

 本当だろうか。
 まず、私のよく使う2つの弾薬を見てみよう。
 Void MNavy Antimattar

 ぱっと見たときの総ダメージは Void M が上。
 Opt Range のペナルティは、Void が -25% に対し、Antimattar は-50% 。
 しかし、Void M は Falloff も -50% になる。
 結果、Opt Range が広く、減衰せずにダメージを与えられる範囲が広くなるかわりに、合計射程は短くなるという特性がある。
 また Tracking ペナルティも -25% あるため、Void 弾は小型艦や高速艦には向かない。

 そして属性。

 なんと Kin 属性に限って言えば、Fac弾の方が高いのである。
 Void 弾は、Therm が大幅に上がっている代わりに、Kin がちょっと下がっている。

 よって、Kin / Exp 属性を弱点とする敵は Fac Antimattar を、EM / Therm 属性を弱点とする敵は Void を使うほうがより適切だったのだ。

 ブラスタ艦に乗り、Void 弾も使えるようになって1年以上経つが、その事実に、昨日気がついた。
 なんということだろう。
 それまでたいして気にせず Void弾を撃っていたし、Office でも大量の生産在庫を抱えている。

 もっとも、Void 弾を装填したときに表示される DPSこそ、私たちブラスタ使いの心に火を灯すのだけれど。

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 最近、ふたたび Proteus に乗るようになった。
 もちろん Tengu は素晴らしい船だ。
 上位 DED 品をそろえる財力とそれを使いこなすスキル、能力を過信せず適切に運用する経験があれば、たしかに最強のミッション艦にさえ感じる。
 弾薬切り替えで完全に選択可能な攻撃属性。
 特定属性の防御に特化された一般的なT2/T3さえ圧倒する、汎用性と堅牢さを兼ね備えた防御能力。
(そしてまぁ、そこそこの巡航速度など)

 けれど、小型艦の処理についてはHAMと比べても、ブラスタが圧倒的に有利だ。
 インプラントを挿しても、Web とターゲットペインタを併用しても、トラッキングコンピュータを利用したブラスタにはかなわなかった。
(もちろん、そのクローン体はブラスタ用に組み合わせたインプラントを挿しているのだけれど)

 さらに、連続してミッションをこなす際にはあまりにも多種の弾薬を持たなくてはならず、切り替えも当然ながら選択肢が増えて面倒になる。
(Kin属性の Scourge で力押しするのも手だけれど)

 その観点でも、弾薬にほとんど選択肢のないブラスタ艦は楽だと思う。
 もちろん、ブラスタ艦のクセを知っていないと、すぐに消し炭になってしまうのが難点ではありますが。

2013年3月11日月曜日

ひさしぶりの Gallente。


「……それで?」
 エージェントは、冷ややかな視線をまっすぐに私に向けている。
 冷徹で皮肉たっぷりの表情は、とても友好的とは言いがたいものだ。
 彼のコンソールの前にあるホロディスプレイが投影している情報は、私たちが「合法的」な存在であることのほか、Gallenteという国家にとって  その権力宙域において  の「有用性」と履歴を証明している。
 もちろん彼から(そして彼の所属する企業から)は長いあいだ多くの仕事を請負ってきた。
 だから彼がそんなデータを本当は必要としていないことも、その表情に隠されている本音も私にはわかる。

 彼に割り当てられたオフィスのこの一室に入ってからというもの、真雪は私の斜め後ろで、置物のようにひっそりと、ひかえめに身をすくめている。

 もっとも私がこの場所を訪れたのは久しぶりのことで、かつては冗談を飛ばしあうほどまで親しくなったはずのエージェントが、今は仏頂面をしながら私たちのIDレコードに渋い視線を投げかけているというわけだ。

「もちろん、あなた方の乗っている艦船や、私設企業体の来たところに問題があるわけでも、行く末について心配しているというわけでもないんですけれどね」
 彼はあえて事務的な口調を強調するように言いつのる。
「Tulala、君は君であれほど嫌っていたはずのカルダリの艦船に乗っているというし、君の妹だと記録されているそこの……ええと、Mayuki? 彼女の船にいたっては、あろうことか Gulistas のそれだというデータが届いています」
 彼は沈鬱な面持ちで、おおげさにかぶりを振る。

 私はしかし、仏頂面の彼や私の背中にできることなら隠れたそうな真雪とは対照的に、にやにやしていたことだろう。

 Roden Shipyards。
 Gallente 屈指の宇宙船開発/生産メーカのエージェントたる彼が、今ここで苦言を呈さなければ、いったい誰が文句を言うというのだろうか。
 艦載IFF(敵味方識別信号/装置)は、その Pod を搭載した船がどこのメーカの開発で、どこの勢力の艦船だろうと気にしない。
 だから、どの国家に行っても私たちは平気な顔でステーションに対して停泊要請を出せるし、ステーションの管制が問題にするのはパイロットたる私たち自身のIDだと心得てもいる。
 そんなことは常識で、だから敵対国家の船に乗っていてもとがめられたりはしないし、海賊勢力の船に乗っているからといって警察に捕まることもないのだ。

「まぁ、確かにね」
 私は、ゆっくりと口を開く。
 私がこの企業をどれだけ好ましく思っているかは、彼自身もよく知っているはずなのだから。

 駆け出しの頃、Gallenteでの国家内地位(Fac ST)がある程度まで上がったのを機に、彼らに必死で取り入ったのは私のほうだ。
 当時の私は Amarr のきらびやかな(そして鈍重な)Battle Ship に飽きて、Gallente の船に乗り替えを始めつつ、製造開発関連企業との接点を求めていた。
 相応の時間をかけて彼らにとっての私の「有用性」を証明し、R&Dエージェントとさえやりとりをするようになった私は、さらにこの企業での評価を上げ続けた。
 高位エージェントであるところの彼から多くの仕事を請け、それを確実に達成することで、この宙域での評価基盤を作った。
 そして  

「突然この地を去ったのは事実だし、しばらくあなたのところに来なかったのも事実だし、その間に Amarr での評価が存外に上がっちゃったのも事実ではあるんだけれど」
 彼はそれを聞きながら、片方の眉を器用に持ち上げた。
 私は、そのジェスチュアを無視して続ける。
「Caldari の船に乗ってるのは成り行きでたまたまのことだし、この国やあなたの企業とその成長にとってはもとより、あなた自身のキャリアにとって、まだまだ有用な存在だと思うんだけどなぁ、私は」

 そのセリフを、しばらく噛み砕いていたのだろう。
 彼はふたたび仏頂面になってから、片方の口元だけで笑みを作り、そして言った。
「それなら Tulala、もっとうちの船に乗ってほしいもんだなぁ。きみのお気に入りの Enyo、先の法整備よりずいぶん前から仕様が変わってるんだから」

 もちろん覚えている。おそらくは彼もそうだろう。
 このエージェントのもとを初めて訪れたとき、私は Ishkur に乗っていた。
 そのときだって、彼からは嫌味たらたらに迎えられたものだった。
 彼は生粋の Gallentian だし、当然この企業と海軍との繋がりは重力アンカのように、目に見えなくてもそれはそれは強固なもののはずだ。
 このあたりの宙域で Roden のロゴを刻まれた紅色の船が増えるなら「エージェントとして」の彼はさぞ満足するだろう。
 それはIFFやらポッドパイロットIDの問題などではもちろんなく、企業でキャリアを積み重ねた者にとって当然の姿勢とさえいえる。

「ええ、もちろん」
 私はにっこりと答える。
「乗りたいときに乗りたい船に乗る。乗るべきときに乗るべき船に乗る。優秀な船がそこにあるかぎり私たちがそれに乗らない理由はどこにもないし、Roden の深紅の翼がそうでないはずなどない。そうでしょう?」

「ふうん」
 彼はため息とも肯定ともつかない音を立てながら息を吐き、コンソールを操作する。
「そして行きたくなったら、どこにでも姿を消しちまうんだろう……まったく」
 ホログラフに表示された、ファイルのひとつを開きながら苦笑いをする。
 そんなに文句があるならポッドパイロットになればいいのに、と以前、言い返したことがあったっけ。

 それでも彼には愛する家族があり、誇る民族があり、所属する国家がある。
 それらに所属し、拘束され、その不自由に安住することを、彼は選んでいる。
 私は逆に自由を選んだ。
 だからこうして、血統上は反目している国家所属の造艦企業に出入りもしていられる。
 方向が違うからこそ互いに敬意を払える、こうしたありようを私は素敵だと思っているし、なんだかんだと文句を言いながらも、民族や乗っている船ではなく私個人の能力を買ってくれる彼のことをとても信頼している。

「まぁ、ちょうどよかった。実はちょっとやっかいなことが起こっていてね」
 皮肉の種も尽きたのか、彼は以前と同じように、実直な表情で告げる。
「腕ならし程度に片付けてもらうとするか……。ところでまさか」
 そこで彼はまた、両目を細めて私を見る。
「まさか入港したアレ以外に、船を持ってないとか言うんじゃないだろうね?」

「あれぇ?」
 私はフレイタをオフィスに置いてあることなど瞬時に忘れて、おおげさに言い放つ。
「私が『今乗っていない船』を持ち歩いていたことなんて、今までにあった?」

 私の影に隠れて、真雪がくすくすと笑う。
 エージェントは、あきれた顔で肩をすくめ。やがて笑い出した。




>>>

 Gallente に渡った。
 Dodixie(※後述)から遠い、開発/生産に特化した Office 付近に停泊している。

 Office の荒廃ぶりは、思ったほどでもなかった。
 おそらく、一番寂れているのは Caldari の Office だろう。
 それは分かっているのだけれど、かの地に向かうのはまだ、もう少し先になりそうだ。

 まともに募集活動もしていない私の Corp のアクティブメンバは減り続けて、今ではソロコープの様相を呈しているし、Office に集まる資材やら弾薬やら船やらモジュールやらの数々は、ただただ積み重なって、使われるなり売られるなりする日を待っているだけだ。

 もちろん、不満があるわけではない。
 孤独が嫌いなわけでもない。
 目標や目的が失われたわけでもない。
 人数が少ないからこそ出来ることもあるわけだから。

 というわけで、今は High Sec POS 建設を狙っている。




※Guristas:ガリスタ
 カルダリを拠点とするNPC海賊。
 そのポップにして悪辣な「ウサギ髑髏」のマークはあまりにも有名だ。
 そのトップはかつてカルダリの正規軍属であったと聞く。
 Gallente 連邦の政府要人を誘拐し莫大な身代金をせしめた事件によってその名は、Caldari だけでなく Gallente にも広く知れるところとなる。
 政治的イデオロギィもないままに活動するさまはまさに「海賊」そのものである。


※Dodixie
 Gallente 連邦最大の商都。

2013年3月3日日曜日

あっちの色がいい。

 この一年ほど、ほとんどの時間をT3に乗っている。
 こういうのは堕落するなぁ、とつくづく思う。

 金に飽かせて高価なリグやモジュールを使えば、ミッションをこなすのはとても安全になる。
 Tengu など、シールドハードナをひとつ組み替えれば、それぞれの属性に対して1000 程度のDPS にも耐えられる。

 そのため Tank 役をしていた真雪の Rattle Snake は、今やもっぱらダメージ/援護射撃艦になっていて、危なくなるとMJD(Micro Jump Drive:艦首方向100km 先へ短距離ワープするモジュール。3min.のクールダウンがあるが、BSの一時退避に最適な装置)によって「常に最前線から離脱する」という方法をとっている。

 しかし、Caldari 生まれで Caldari に育ち、Caldari のスクールを卒業してから Amarr に渡り、レーザタレットとアーマリペアに専心して Minmatar の荒波に揉まれた私にとって、Active Shield は「いちばん心もとない防御法」のひとつだった。
 キャパシタが大食いのため、他の装備とあわせた操作は必然的に煩雑になる。
 適切なキャパシタ/HPの残量管理を行い、モジュールを間違いなく動作/停止させる必要がある。

 全体の布陣からの戦略設定とマーキング/ターゲットの選択/ターゲッティングと攻撃。
 近接攻撃を好む私にとって、これだけで非常に忙しい。

 敵艦のサイズ、グループの密度、距離や速度によって、戦術機動の選択(たいていは停止か Orbit か Keep Range になる)を行う。
 ブラスタであれば、戦闘中に弾薬の変更だけでなく、トラッキングコンピュータのスクリプト差し替えも行う。
 距離が十分にある場合は速度差によって艦船サイズごとにグループが分散するので、接近してくる小型艦を Null 弾で射止め、至近距離に近接した小型艦やドロンはT1(もしくはFac)弾で、中型/大型艦は Void 弾で片付ける。

 攻撃の補助としてT2ドロンを使うか、デコイとしてT1ドロンを使うかの判断も、ブラスタ艦では重要だ。
 このうえ機動系でMWDを使用しながら、キャパシタとシールド残量も確認しなきゃなんて、考えたくもない。
(もっとも Active Shield ブラスタ艦なんて Fitを組んで乗る人も少ないだろうけれど)

 そこでT3の「お手軽らくちんFit」となる(もちろんコストもそれなりに掛かっている)わけだけれど、Active Shield で、キャパシタモジュールはリグ以外いっさいなしに、MWDもブースタも常時起動しっぱなし、なんていうのが当たり前になってしまったら、それは操縦のプレイヤスキルもガタ落ちになるのが必然だ。

 そんな危惧をおぼえると、私はDDに乗ってL3ミッションに出向くのだけれど。



 このまま堕落してはいけない、たまには新しい船に乗ろうと思い、かつてスキルを上げていた Command Ship に目をつけた。
 BCベースのT2艦。防御ボーナスもさることながら、攻撃に特化した Field Command Ship と、フリートボーナスに特化した Fleet Command Ship。

 いくつか見ていたのだけれど、どうしても悪い癖が出てしまう。
 つまり、Blaster 艦に乗りたくなるのだ。

 そうなるとやっぱり、私の大好きな CreoDron 社が開発した Eos
(Drone スキルは相変わらずイマヒトツな私ですが、CreoDron 社は好きです)
 それとも Duvolle Laboratories の開発した Astarte

 いやいやいや。
 たしかに、7門ものブラスタを搭載できる Astarte は、Drone を使用しなくても900を超えるDPSを叩き出すことが可能です。
(私が Vindicator に乗った場合のDPSは、やっと 1100を超える程度なので海賊艦には乗らないほうがよさそうです(苦笑))

 しかし、BC以上のブラスタ艦は「あんまり防御が硬くない」だけではなく「あんまり速度が出ない」上に「船体が大きいので被弾しやすい」という危険がいつも隣り合わせです。
 これは怖い。

 では、見た目で勝負。ここはひとつ防御力にも目を向けつつ、かつて Wiki を見るときに重視していた「L5ミッションソロ可能」も重要点として考えよう。
 と思っていると当然目に付くのが NightHawk
(機体画像のあるJP-Wikiのページはこちら

 美しいですね。
 「のぺ~」としていて「塗装とか、面倒だもんね」「どうせシールドのエナジフィールドで可視拡散光が大幅に乱れちゃうから、船体色なんかどうでもいいもんね」「武器を撃てれば見た目とかどうでもいいもんね」「塗装すると高くつくから保護コーティングだけでいいもんね」といった、よくいえば質実剛健、悪く言えば「もんね主義」という Caldari らしい哲学を貫徹し続ける T1Ship からは想像もつかない、特殊部隊のように精悍かつ力強い Kaalakiota(※後述)Black に、Kaalakiota のロゴをそのまま身にまとったような、鮮やかな紅のライン。
 こんな素敵な船に乗れるスキルがあるならば、乗りたくないなどと言う人が果たしているでしょうか。いえ、いるはずがありません。(反語)

 ただし、惜しむらくはその武装。
 Ship Bonus を見ると分かるのだけれど、HM(Heavy Missile)ほぼ一択。そのうえ、HMの飛行速度や航続時間ボーナスはないので、飛距離はそれほどでもありません。
 その上、この NightHawk、タレットは1門しか装備できません

 こんなときの強い味方、艦船Fitシミュレータ「EFT」を使ってあれこれ調べてみると、Fleet Command Ship、Valture のほうが、防御も攻撃力も高くできるということが分かりました。
(ええ、ええ。もちろん、武装はブラスタ&HAM(Heavy Assault Missile)。近接戦仕様です!)

 もちろん、Tengu のほう速くて小さくて有利なので比較してはいけないのですが、それでもMサイズ Void弾(※後述)の Opt.Range(有効射程)が6km以上になるのはちょっとすごいです。
 ディベロッパが Ishukone(※後述)なのは片目をつむるとして、DPSも(それなりに)私好みの数値が出てきました。




 というわけで、実際にマーケットで探してみたところ……。
 こんな外観らしい。

 ……あれ?
 なんですかこれ。
 日陰者感が半端ではありませんよ?

 前半分だけステーションの陰に隠れちゃったとか、そういうことではありません。
 グラデーション塗装ですよ、グラデーション塗装!

 オールドアースの2Dギャグアニメーション「ちびまる子ちゃん」で、登場人物にショッキングな現象が起こったときの顔にかかる、翳りの表現そのままです。
(参考画像:http://www.dream-plaza.co.jp/chibimaruko/wp-content/themes/chibimaruko_1_2/images/chara_noguchi.gif

 まさに「くわしく調べてみれば……。」という気持ちになったのはいうまでもありません。


 ああ……。
 なんと不遇なのだろう。
 カルダリで唯一私が好きな Kaalakiota の艦船はダメージ重視ではないミサイル艦で、ブラスタ/ミサイルを装備できる(と素直に喜んでいた)Ishukone の船は(同じモデルの船なのに)こんなにもダサいなんて。

 誰か、塗装だけ Kaalakiota カラーに塗りなおしてくれないものかしら。






(※ Kaalakiota:
 Caldari の8大企業のひとつ。総合企業として一般工業製品から不動産までをも取り扱い、ミサイルをはじめとした軍需産業についても古くからの歴史を持っている。
 8大企業でも屈指の規模と権力を持つ)


(※Void弾:
 ブラスタ用T2弾薬。タレットの射出機構かかる負荷を軽減するためか、トラッキング性能が75%になるペナルティがある。
 しかし Antimattar弾をはるかに上回る有効射程(Opt.Range)とFac弾薬を超える大きなダメージを持つため、とくに自艦よりも大きな対象には絶大な効果を発揮する。
 Opt.Range が上昇した一方 Falloff Range は低下するため、戦術距離は必然的により近くなる。
 ブラスタの真髄ともいえるその能力は、多くのブラスタユーザの心をつかんで離さない)


(※Null弾:
 ブラスタ用T2弾薬。射出機構にかかる負荷軽減のためか、トラッキング性能が75%になるペナルティがある。
 ダメージは T1 Antimattar弾にも及ばないものの、最長射程は Ion弾薬を使った場合を軽く超え、威力はその倍以上にもなる。
 Void弾同様、適切な場面で使用すれば、圧倒的な能力を発揮する)


(※Antimattar弾、Ion弾、Fac弾:
 短射程だが、高威力を突き詰めたものが Antimattar弾。
 低威力だが、長射程に特化したものが Ion弾。
 Fac弾は、各種軍用弾薬のこと)


(※ Ishukone:
 Caldari 8大企業のひとつ。昔は名も知れない弱小企業であったが、この一世紀ほどでハイテク機器をはじめとした最先端企業として台頭し、広くその名を馳せることになった。
 そうした背景には、かの Jovian(Jove人)との強い繋がりがあるらしいのだが、詳細は不明。
 ちなみに Ishukone は宇宙に名だたる大手メディア企業、The SCOPE の筆頭株主である)